夏に楽しみな行事といえば、お祭りや縁日、花火大会などがあります。神社やお寺の縁日に行くと、わたあめや焼きそば、金魚すくいや射的(しゃてき)などの露店が並んでいて、見て歩くだけでもワクワクしますよね。ところで、「祭り」と「縁日」は同じような意味で使うことが多い言葉ですが、本当は違う行事なのでしょうか?
※本記事は「ニュースがわかるオンライン」2021年7月21日公開した記事を再編集したものです。
◆「縁日」はなにをする日?
「縁日」の意味は、仏様や神様と、この世の「縁がある日」という意味です。
この日にお寺や神社におまいりすれば、特にご利益があると言われています。毎月決まった日や一年に一度のものなど、さまざまな縁日があり、実はほぼ毎日なにかの縁日があります。
すべての縁日に露店が出るわけではありませんが、それぞれのお寺や神社にとって特別な縁日には、たくさんの人がおまいりに来るため、露店や屋台が出てにぎやかになるのです。
なかでも、東京都・台東区にある浅草寺で、毎年7月に行われる「四万六千日(しまんろくせんにち)」の縁日はとても有名です。この日は、ほおずきを売る店がたくさん並ぶ「ほおずき市」が行われ、夜遅くまでたくさんの人がおとずれます。
◆「祭り」は「縁日」と違うの?
「祭り」のもともとの目的は、「神様やご先祖様に感謝する」ことです。
特定の日におそなえ物をささげて、お願いごとや感謝をしたり、そのための儀式を行うことを指します。暮らしに密着した神聖な儀式でしたが、時代とともに季節を楽しむものや、地域を盛り上げるための新しいお祭りもたくさん開かれるようになりました。
夏に1カ月にわたって行われる京都府・八坂神社の「祇園祭(ぎおんまつり)」は、およそ1150年も前から続くお祭りです。
このように、本来は縁日とお祭りの意味は違いますが、外に食べ物や遊べる店が立ち並ぶ楽しい場所であることは、どちらも同じですね。
(編集部)