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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

プーチンさんてどんなひと

連日ニュースで話題になっているプーチンさん。ロシアの大統領ということはわかるけど、どんなひとなんだろう。詳しく調べてみよう。(ニュースがわかる2018年4月号より)

2000年から国のトップ

プーチンさんは2000年、47歳で大統領になった。任期4年を2期務め、憲法で連続3期務めることが禁じられていたため首相になった。首相の間に任期が6年に延ばされ、2012年に大統領に復帰。首相だった期間は側近のメドベージェフさんが大統領だったが、実際はプーチンさんが最高指導者の立場にい続けた。

政治家の前はスパイだった

ロシア第2の都市サンクトペテルブルク(当時はレニングラード)で、プーチンさんは生まれ育った。父親は鉄道車両の技師。大学卒業後、子どものころからなりたかった秘密警察の旧ソ連国家保安委員会(KGB)のスパイになった。その後、地元の市長に誘われて政治の世界に入った。

メモ:学校嫌いのやんちゃな少年だったけれど、柔道を始めてマジメになったそう。柔道は黒帯を持っているらしい。

強さをアピール!?

鍛えた体をあらわにして乗馬する、アイスホッケーの親善試合に出る。大型バイクにまたがるなど、強さをアピールする姿を公開している。犬好きでも知られ、2012年、東日本大震災の復興支援へのお礼としてメスの秋田犬「ゆめ」を贈られるなど、よくプレゼントされている。

プーチンさんについて、毎日新聞外信部の大前仁記者(所属は2018年4月当時)に色々聞いてみました。

ロシアで人気なのはなぜ?

大前記者:強い指導者が求めらているお国柄だということが、まず挙げられます。民主的なシステムが定着せず、強い指導者が社会と経済を安定させてきた歴史があります。プーチンさんは、2000年に大統領になった時はほぼ無名でしたが、指導力を発揮して、ロシアに社会と経済の安定をもたらしました。それを国民が評価しているといえるでしょう。

トップになってから18年の間、ずっと人気!?

大前記者:2011年から翌年にかけて、都市部の人たちを中心に反政府運動が広がりました。人口1000万人超のモスクワで10万人規模の集会が開かれたのは驚きでした。そんな中でプーチンさんは3期目の当選を決めました。それ以来、政府に反対する動きは徹底して小さいうちにつぶしています。だから、プーチンさんに投票する人の中には、他に選択肢がないという人もいると思います。

なんだかきゅうくつだね

大前記者:もともとロシアの人たちはインターネットを使う方ですが、自由に使えなくなっています。4~5年前と比べて規制は強まっていて、昨年、法律が変わり、匿名でソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使えなくなりました。それでもデモや、政治について語ることはできるので、外国の人が考えるほど息苦しくないのかもしれません。