アメリカのIT大手メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は1月7日、フェイスブックなどのネット交流サービス(SNS)で、第三者機関と協力してうその情報を特定するファクトチェック機能を廃止し、より緩やかなチェック体制に変更すると発表しました。(「Newsがわかる2025年3月号」より)
1月20日に就任したトランプ大統領らからファクトチェックは「不当な検閲(内容や表現を強制的に調べ、規制すること)」と以前から批判されており、新政権が発足する前に考えを曲げ、すり寄った対応をとったとみられています。
メタの発表によると、専門家らを入れたファクトチェック機能を廃止し、誤解を招く可能性がある投稿にSNS利用者が匿名で背景情報を書き込むX(ツイッター)の「コミュニティーノート」に似たチェックの仕組みを始めます。
ファクトチェック機能を廃止する理由について、ザッカーバーグさんは「原点に戻り、『自由な表現』を回復することに焦点を当てる」と主張しました。不適切な投稿を規制しようとする日本やヨーロッパを念頭に置いて「トランプさんと協力し、検閲を推進しようとする世界各国の政府に抵抗していくつもりだ」と明言しました。

メタ(左)とフェイスブック(中央)のロゴ。右はザッカーバーグCEO=Jaap Arriens/NurPhoto/共同通信イメージズ
上記画像をクリックすると「Newsがわかる2025年3月号」にジャンプします。
有料会員の方は電子書籍でご覧いただけます。