縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

ロシアによるウクライナ侵攻4年 長引く戦い【ニュース知りたいんジャー】

2022年《ねん》2月《がつ》にロシアがウクライナへ侵攻《しんこう》して4年《ねん》がたちました。ウクライナの街《まち》は破壊《はかい》され、一般市民《いっぱんしみん》の犠牲《ぎせい》も出《で》ています。長引《ながび》く戦《たたか》いの背景《はいけい》やこれまでの経緯《けいい》を振《ふ》り返《かえ》り、和平《わへい》に向《む》けた現状《げんじょう》を探《さぐ》ります。

 戦《たたか》いはどう始《はじ》まったの?

 ロシアは2022年《ねん》2月《がつ》24日《か》、三《みっ》つの方向《ほうこう》からウクライナに攻《せ》め入《い》りました。ロシア軍《ぐん》が進《すす》んできたのは、首都《しゅと》キーウがある北部《ほくぶ》、ロシア人《じん》やロシア寄《よ》りの人《ひと》が多《おお》い東部《とうぶ》、クリミア半島《はんとう》がある南部《なんぶ》です。ロシア軍《ぐん》の目標《もくひょう》はキーウの占領《せんりょう》とみられましたが、ウクライナ軍《ぐん》が抵抗《ていこう》したため、達成《たっせい》されませんでした。
 その後《ご》、戦《たたか》いは激《はげ》しさを増《ま》しました。4月《がつ》には、キーウ近郊《きんこう》のブチャで多《おお》くの民間人《みんかんじん》が虐殺《ぎゃくさつ》されたことが分《わ》かりました。ロシア軍《ぐん》は主《おも》に東部《とうぶ》と南部《なんぶ》を攻《せ》め、4州《しゅう》(ルハンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソン)を占領《せんりょう》。ロシアのプーチン大統領《だいとうりょう》が9月《がつ》、ロシアの領土《りょうど》にすると一方的《いっぽうてき》に宣言《せんげん》しました。
 人口《じんこう》を比《くら》べると、ロシアの約《やく》1億《おく》4600万人《まんにん》に対《たい》し、ウクライナは3分《ぶん》の1以下《いか》の約《やく》4100万人《まんにん》(2022年当時《ねんとうじ》)です。国力《こくりょく》で劣《おと》るウクライナでは、18~60歳《さい》の男性《だんせい》は出国《しゅっこく》が禁止《きんし》され、一般市民《いっぱんしみん》も軍隊《ぐんたい》に参加《さんか》しました。ウクライナ軍《ぐん》は、アメリカやヨーロッパ諸国《しょこく》から武器《ぶき》や資金《しきん》の援助《えんじょ》を受《う》けて激《はげ》しく抵抗《ていこう》しました。

 ロシアはなぜ侵攻《しんこう》したの?

 ロシアが侵攻《しんこう》を始《はじ》めたきっかけは、ウクライナがアメリカ主導《しゅどう》の軍事同盟《ぐんじどうめい》「北大西洋条約機構《きたたいせいようじょうやくきこう》(NA《ナ》TO《トー》)」に入《はい》るのを防《ふせ》ぐためといわれています。
 ウクライナはもともと、ロシアを中心《ちゅうしん》とした「ソビエト社会主義共和国連邦《しゃかいしゅぎきょうわこくれんぽう》(ソ連《れん》)」という国《くに》の一部《いちぶ》でした。1991年《ねん》にソ連《れん》が崩壊《ほうかい》したことで、アメリカ陣営《じんえい》との「東西冷戦《とうざいれいせん》」が終《お》わりました。それぞれの地域《ちいき》が独立《どくりつ》し、ロシアやウクライナなどに分《わ》かれました。それでも、ロシアはウクライナを「兄弟《きょうだい》」と表現《ひょうげん》し、自分《じぶん》たちの仲間《なかま》だと考《かんが》えていました。このため、ウクライナがアメリカと仲良《なかよ》くしようとするのを許《ゆる》せなかったのです。
 ただし、ウクライナではロシア寄《よ》りの人《ひと》たちと、ヨーロッパ寄《よ》りの人《ひと》たちが権力《けんりょく》争《あらそ》いを続《つづ》けてきました。ウクライナ南部《なんぶ》のクリミア半島《はんとう》は、2014年《ねん》にロシア寄《よ》りの政権《せいけん》が倒《たお》れると、ロシアが「クリミア半島《はんとう》に住《す》むロシア人《じん》を保護《ほご》する」と言《い》って軍隊《ぐんたい》を送《おく》り込《こ》み、一方的《いっぽうてき》にロシアの領土《りょうど》と宣言《せんげん》していました。

ロシアのプーチン大統領

 NA《ナ》TO《トー》って何《なに》?

 NA《ナ》TO《トー》は、アメリカとカナダ、ヨーロッパなどの国々《くにぐに》が加盟《かめい》する軍事同盟《ぐんじどうめい》です。第二次世界大戦《だいにじせかいたいせん》後《ご》の1949年《ねん》、アメリカ陣営《じんえい》とソ連《れん》陣営《じんえい》が対立《たいりつ》を深《ふか》めていた「東西冷戦《とうざいれいせん》」のころ、アメリカが中心《ちゅうしん》になってつくりました。
 加盟国《かめいこく》のどこかの国《くに》が武力攻撃《ぶりょくこうげき》を受《う》けたら、NA《ナ》TO《トー》全体《ぜんたい》への攻撃《こうげき》とみなし、共同《きょうどう》で戦《たたか》うことになっています。ロシアはウクライナがNA《ナ》TO《トー》に入《はい》れば、国境付近《こっきょうふきん》でNA《ナ》TO《トー》の影響力《えいきょうりょく》が強《つよ》まり、自分《じぶん》たちの安全《あんぜん》がおびやかされると主張《しゅちょう》しています。
 NA《ナ》TO《トー》加盟国《かめいこく》はウクライナ侵攻《しんこう》後《ご》、ロシアと直接《ちょくせつ》戦《たたか》っていませんが、ウクライナに武器《ぶき》の支援《しえん》をしたり、防衛力《ぼうえいりょく》を強化《きょうか》したりしています。また、ロシアと地理的《ちりてき》に近《ちか》く、長《なが》年《ねん》中立《ちゅうりつ》を保《たも》ってきたフィンランドとスウェーデンが相次《あいつ》いでNA《ナ》TO《トー》に加盟《かめい》し、加盟国《かめいこく》は32か国《こく》にまで増《ふ》えました。ロシアはNA《ナ》TO《トー》の拡大《かくだい》に神経《しんけい》をとがらせてきました。

 どんな影響《えいきょう》があったの?

 ミサイルや戦車《せんしゃ》、ドローン兵器《へいき》を使《つか》った戦闘《せんとう》によって、両国《りょうこく》で多《おお》くの犠牲者《ぎせいしゃ》が出《で》ています。アメリカのシンクタンク「戦略国際問題研究所《せんりゃくこくさいもんだいけんきゅうじょ》」によると、ロシア軍《ぐん》の戦《せん》死者《ししゃ》は最大《さいだい》32万《まん》5000人《にん》、ウクライナ軍《ぐん》は最大《さいだい》14万人《まんにん》と推定《すいてい》されています。
 国際連合人権高等弁務官事務所《こくさいれんごうじんけんこうとうべんむかんじむしょ》によると、4年間《ねんかん》でウクライナの一般市民《いっぱんしみん》の犠牲者《ぎせいしゃ》は1万《まん》5000人《にん》、けがをした人《ひと》は4万人《まんにん》に達《たっ》しています。これまでに約《やく》690万人《まんにん》が難民《なんみん》として国外《こくがい》へ脱出《だっしゅつ》し、国内《こくない》でも約《やく》370万人《まんにん》が古里《ふるさと》を追《お》われたといわれています。日本《にっぽん》の出入国《しゅつにゅうこく》在留《ざいりゅう》管理庁《かんりちょう》によると、日本政府《にっぽんせいふ》は今年《ことし》3月《がつ》末《まつ》までに2889人《にん》のウクライナ人《じん》を避難《ひなん》民《みん》として受《う》け入《い》れ、1965人《にん》が国内《こくない》に滞在《たいざい》しています。
 ロシアは、占領《せんりょう》した地域《ちいき》からウクライナ人《じん》の子《こ》どもを大量《たいりょう》に自国《じこく》へ連《つ》れ去《さ》ってきました。国際刑事裁判所《こくさいけいじさいばんしょ》は2023年《ねん》3月《がつ》、戦争犯罪《せんそうはんざい》の疑《うたが》いでプーチン大統領《だいとうりょう》らに逮捕状《たいほじょう》を出《だ》しました。
 世界中《せかいじゅう》でモノの値段《ねだん》も上《あ》がりました。ロシアは石油《せきゆ》や天然《てんねん》ガスなどが豊富《ほうふ》にとれるエネルギー大国《たいこく》で、ウクライナは小麦《こむぎ》の輸出《ゆしゅつ》大国《たいこく》だったからです。

ウクライナのゼレンスキー大統領

 どうして戦《たたか》いが長引《ながび》くの?

 和平《わへい》に向《む》けた話《はな》し合《あ》いでカギをにぎっているのはアメリカの動《うご》きです。トランプ大統領《だいとうりょう》は2024年《ねん》の大統領選挙《だいとうりょうせんきょ》に向《む》けて「就任後《しゅうにんご》24時間《じかん》以内《いない》に戦闘《せんとう》を終《お》わらせる」と自信《じしん》を見《み》せていました。プーチンさんと良《よ》い関係《かんけい》を保《たも》ってきたため、就任後《しゅうにんご》のトランプさんはロシア寄《よ》りの姿勢《しせい》が目立《めだ》っています。
 これまでトランプ政権《せいけん》が示《しめ》してきた和平《わへい》案《あん》は、ウクライナに領土《りょうど》面《めん》で譲《ゆず》るよう求《もと》め、NA《ナ》TO《トー》への加盟《かめい》を認《みと》めないなど、ロシアの主張《しゅちょう》をある程度《ていど》認《みと》める内容《ないよう》でした。ウクライナのゼレンスキー大統領《だいとうりょう》は「ロシアではなく、ウクライナにばかり譲歩《じょうほ》を求《もと》めている」と不満《ふまん》をこぼしています。
 アメリカでは11月《がつ》に議会《ぎかい》の中間選挙《ちゅうかんせんきょ》をひかえていて、トランプさんは戦《たたか》いを終《お》わらせることを成果《せいか》としてアピールしたい考《かんが》えだとみられています。一方《いっぽう》でアメリカは2月《がつ》になってイスラエルとともにイランへの攻撃《こうげき》を始《はじ》め、混乱《こんらん》が深《ふか》まっています。

(2026年ねん4月がつ16日にち毎日小学生新聞まいにちしょうがくせいしんぶんより)

雑誌のご購入ご希望の方は「ブックサービス」まで

上のバナーをクリックすると「ブックサービス」につながります。