仮に昭和が続いていれば、今年は「昭和100年」にあたります。この100年を七つに区切って振り返ります。さまざまなデータを比較すると、100年で何が変わったのか浮かび上がってくるでしょう。(「Newsがわかる2025年3月号」より)
近づく戦争の足音、原爆の投下、敗戦
1926(昭和元年)~1945(昭和20年)
昭和のはじめ、日本は、中国を支配しようと兵隊を送り、戦争を始めます。日本の動きは、多くの国から厳しく批判されました。
対立が高まると、アジア・太平洋の広い地域に兵隊を運び、アメリカやイギリスなどを敵にした、大きな戦争に乗り出しました。
しかし1945年(昭和20年)8月、敗戦に至ります。戦後は、アメリカなどに一時、国を占領される経験もしましたが、新しい憲法をつくるなど再建に努め、1960年代にはアメリカに次いで世界で2番目の経済力を持つまでになります。
昭和は、多くの犠牲者を出した戦争と敗戦、めざましい経済成長と、めまぐるしく動いた時代でした。

長引く深刻な不況を背景に、小学生も職業紹介所へ詰めかけ就職先を探した=1929年(昭和4年)ごろ

昔に比べると今の子は体格が良い。1948年(昭和23年)の身長、体重が小さいのは戦争による食料不足のせいと予測される。
文部科学省「学校保健統計調査」をもとに作成。女子の値。「S」は昭和、「H」は平成、「R」は令和を表す。後のグラフも同じ。R5年はコロナ禍の影響で、それまでの調査時期と異なる