毎年、後回しにしがちな夏休みの宿題の自由研究。本誌の「ナゾ解き科学」でおなじみの本田隆行さんは「自由研究には失敗がないのです! 唯一の失敗は取り組まないこと」といいます。しかも、自分が好きなことやものからテーマを見つけられたら、それはもう楽しい宿題になること間違いなし。今年は本田さんや相棒のボットンと一緒にワクワクする自由研究に取り組んでみませんか!(「Newsがわかる2024年8月号」より)
まずは自由研究のテーマを決めましょう。実は、このテーマ探しが自由研究のキモで、自分で見つけられたら、自由研究の半分はクリアできたようなもの! 身の回りにある不思議や疑問、気になること、好きなこと、興味のあること、熱中できること、楽しいことなどから探してみましょう。
周りの大人と一緒に考えてみても、自分にぴったりのテーマが見つかるかもしれません。この時、いくつかの「何でかな?」を探しておくのもポイントです。

庭で飼っているメダカなどのペットや植物、天気など自然の不思議を観察する「観察学習」も定番の自由研究のテーマ=西東京市で2023年10月

サッカー好きが作った南アメリカの地図。各国の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングを表示している。地図は紙ねんどで立体的に表した力の入った「工作」

下関市立大学の「下関くじらサマースクール」でイワシクジラの頭骨を見学する子どもたち。こうした体験をまとめるのが「体験学習」=山口県下関市で2021年7月

せっけんの泡と型を使った実験。この実験で暮らしに役立つ「泡の力」や、せっけんの性質などを実証した=東京都千代田区で2014年8月
次に、見つけた「?」を調べるには、どうしたらいいかを考えます。方法としては、似ているものをたくさん集めてみる、他のものと比べてみる、数えたり測ったりしてみる、自分で作ってみる、実際にやってみるなどです。あれこれ考えながらやると実験に近づいていき、自分の中で答えめいたものが出てきます。
調べる時に大事なのは、いろいろ試すだけではなく、それをすべてメモしておくこと。細かく写真に撮ってみたり、計測してみたり、感想や失敗を書きとめたりして、調べたことを形に残すのがポイントです。

タピオカから作った4種類の団子のかたさを比べる実験=三重県伊賀市で2020年8月
最後は用紙にまとめます。調べたことを人に説明する時に、どの順番で話したら理解してもらえるのかを考えます。すでに今までの流れをメモしてあるので、あとはわかりやすい順に並べていくだけです。
①何が気になったのか(テーマ)、②それを調べるためにどんなことをしたか(調べ方)、③調べてみてわかったこと、④改善点、失敗したこと——のような順番がいいでしょう。④は次回の自由研究のテーマにもなります。
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