ロシアによるウクライナ侵攻から2年余り。戦争は長期化し、国際情勢も変化しています。そんな中で平和を待ち望み、日本で避難生活を続けているウクライナの人たちの今の様子と、これからの願いを取材しました。(「Newsがわかる2024年5月号」より)
増え続ける被害 民間人死者は1万人以上
戦死者は増え続け、ウクライナのゼレンスキー大統領は2月、これまでに約3万1000人の兵士が死亡したと明らかにしました。
死者数ははっきりしませんが、アメリカのメディアは2023年8月、兵士の死者がウクライナは約7万人、ロシアは約12万人と報道。さらに国連ウクライナ人権監視団によると、ウクライナではこの2年間で1万人以上の民間人が戦争に巻き込まれて亡くなり、実際の数はこれよりはるかに多いとみられています。

ロシアのミサイル攻撃で大きな被害を受けた住宅から住民を避難させる救助隊員ら=ウクライナ・キーウで1月2日、Maxym Marusenko/NurPhoto/共同