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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

くり返される地震 高齢化のまち直撃|石川・能登で大地震

今回こんかい地震じしんでは、建物たてもの倒壊とうかいするなどのおおきな被害ひがいました。理由りゆうひとつは、街自体まちじたいの「高齢化こうれいか」です。被災地ひさいち珠洲市すずしでは、この高齢化こうれいかとく顕著けんちょになっていたとえます。(「Newsがわかる2024年3月号」より)

 エネルギー とくおおきく

 はんとうでは2020ねん12がつごろからぐんぱつしんつづき、2022ねん6がつさいだいしん6じゃくさくねん5がつしん6きょうしんがありました。しかし、こんかいしんはけたちがいのエネルギーで、しんおおきな地震じしんあとちいさい地震じしん)もいしかわけんじまおきからどがしまにいがたけん西にしおきあいまでやく130キロではっせいしました。

 はんとうのそばにはしんこすとされるかつだんそうがいくつもあります。こんかいは100キロじょうのはんいでかいていかつだんそうがつぎつぎとこわれ、おおしんになったとみられています。

2023年5月に発生した地震で「危険」と判定され、今回の地震で倒壊したとみられる家(右)=石川県珠洲市で1月3日

群発地震   ある地域で一定期間にくり返し、集中的に地震が起こること。
活断層   地面をほり下げていくと最終的にかたい岩の層にぶつかる。その岩の中にあるわれめに大きな力が加わり、こわれてずれた状態を断層という(ずれた時の衝撃が地震になる)。そのうち、くり返し動いたあとがあり、この先も動くと考えられる断層が活断層と呼ばれる。
耐震基準たいしんきじゅん 半数はんすうたさず

 こんかいしんおくにひどいがいゆうひとつに、このあたりのたいしんりつひくかったことがあります。

 たいしんとははしらやかべのつよさでたてものしんのゆれにえることですが、さいではないじゅうたくやく6000けんのうち、2018ねんまつまでにくにたいしんじゅんたしていたのは51パーセントぎませんでした。ぜんこくたいしんりつ87パーセントくらべてかなりひくいといえます。

 は2020ねんの65さいじょうわりあいこうれいりつ)がいしかわけんないもっとたかい51.7パーセントでした。ふるもくぞうじゅうたくたいしんするにはおかねもかかるため、じんこうげんしょうすすむまちで、おおきなゆれにそなえるこうにふみれないおとしりもすくなくなかったようです。また、おおくありました。

ビニールハウスを避難所にして過ごす住民たち=石川県輪島市で1月2日

避難生活ひなんせいかつ ものがりない

 さんぽううみにかこまれたはんとうりくではみなみがわからはいるしかなく、しんどうがこわれたり、でんやインターネットがつうじなかったりして、りつしたしゅうらくがありました。

 だんすいていでんひろいはんいであり、みずしょくりょうせつトイレなどがそくしました。また、ねんりょうそくだんぼう使つかえないなんじょもありました。

避難所となっている集会所の外でいっしょに朝食を取る住民たち=石川県能登町で1月4日

親元おやもとはなれ がんばる

 しんおおきながいけたいしかわけんじまちゅうがくせいたちが1がつ17にちやく100キロはなれたはくさんしゅうだんなんしました。

 がっこうさいかいのめどがたないなかじゅぎょうつづけるためで、しゃどうせい258にんぞくとはなれてやく2カげつ、いっしょにせいかつします。ちょうちゅうがくせい144にんも1がつ21にちからかなざわしゅうだんなんしました。

集団避難に向かうバスの中から保護者に手をふる中学生たち=石川県輪島市で1月17日

災害関連死さいがいかんれんしふせぐために

 さいがいなんせいかつたい調ちょうをくずしてくなることをさいがいかんれんといいます。ふゆなんじょゆかからのれいでゆっくりねむれず、さむさでからだおくたいおんが35まんになるとていたいおんしょういのちけんにおちいります。

 かんベッドやながいす、マットレスなどでなるべくゆかからはなれたじょうたいやすむとともに、かわいたるいかさしたり、あたたかいものんだりしてぼうします。

 命の限界「72時間」   災害救助では、発生から丸3日(72時間)を過ぎると、倒壊した建物に取り残された人が助かる可能性が大きく下がります。水を飲まずに生き続けることができなくなったり、寒さで低体温症になったりして力つきてしまうからです。この「72時間の壁」の前に助け出すことが大切です。
あわせてもう!