【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

地球が危ない! プラごみ削減待ったなし

プラスチックごみによる世界的な環境汚染が深刻さを増しています。人類はもちろん、地球上の生物が生き続けるためにプラごみ削減は待ったなしの課題になっています。汚染の現状と削減の取り組みを知り、ふだんの暮らしの中で何ができるか改めて考えてみましょう。(「Newsがわかる2023年7月号」より)

初の国際条約制定へ

 国連環境計画(UNEP)は昨年11月、プラごみ汚染根絶に向けた初の国際条約を2024年末までに制定するため、約160の国と地域が参加した交渉委員会の初会合をウルグアイで開きました。

 また、今年4月に北海道札幌市で開かれた主要7カ国(G7)の気候・エネルギー・環境大臣会合では、2040年までにプラごみによる新たな環境汚染ゼロを目指すことが共同声明に盛り込まれました。プラごみ汚染をこれ以上広げないことが世界の国々の共通目標になっています。

プラスチックごみ汚染が拡大する流れ

国連環境計画(UNEP)  環境問題での国際協力を進めるため、1972年に設立された機関。国連と各国が資金を出し合い、気候変動や環境汚染など地球規模の危機を回避する活動を調整、支援している。本部はケニア・ナイロビ。
便利な素材 増え続けるごみ

 石油から作るプラスチックは軽くて丈夫で、加工しやすいため私たちの生活に欠かせない素材です。生産量が年々増える一方で使い捨ての大量のプラごみが適正に処理されず、川や海に流れ出て、生物に悪影響を与えています。

 経済協力開発機構(OECD)の報告書によると、2019年の世界のプラごみ発生量は3億5300万トンで2000年の2倍以上に増えました。世界の河川には1億900万トン、海には3000万トンが蓄積し、数十年は増え続けるとみられています。

マイクロプラスチック 環境と生物に悪影響

 環境への悪影響が特に心配されるのがマイクロプラスチックです。プラごみが太陽の光や海の波などで直径5ミリ以下の粒になったものです。

 その多くは自然界で分解されず、生物が食べたりマイクロプラスチックに付着した有害物質が人間の体の中にたまったりする可能性もあります。

海岸に漂着した砂の中には、木片などの自然物に加えて大小さまざまに形を変えたマイクロプラスチックも混ざっている=札幌市厚別区の北海道博物館で2021年9月9日