気になる数字「100カ国」 「単純」ではない経済

週刊エコノミスト編集部が執筆する毎日小学生新聞「15歳のニュース」内コラム「これって経済? 」は、経済にまつわる数字を解説します。

今回の気になる数字は「100カ国」。国連に加盟している国は193カ国(2021年3月時点)ですので、「100カ国」という数字は、半数以上です。詳しくみてみましょう。

 今回の数字は「100カ国」。

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、国連総会が4月7日に行った「ロシアの人権理事会の理事国資格を停止する決議案」に「反対」「棄権」した国(82カ国)と「無投票」だった国(18カ国)の合計です。

 これは「賛成」の93カ国を上回り、3月に行われた「侵略を非難する決議案」の反対・棄権(40カ国)よりも急増しています。

 中国、イラン、ベトナムなどが反対し、ブラジル、メキシコ、サウジアラビア、エジプトなどが棄権しました。

 背景には暮らしや経済活動に不可欠な物資を依存するロシアとの関係悪化を避けたいという各国の思惑があるとみられます。

 ロシアは穀物など1次産品や原油・ガスなどエネルギー資源を世界に供給しています。例えば、肥料12.5%、鉱物性燃料8.7%、小麦など穀物7.7%と輸出で高い世界シェアを持ちます。輸出先はロシアから見た「非友好国」、つまり侵攻を強く非難した先進国を中心とする国々が56%(金額ベース)と過半ですが、新興国を中心とする「友好国」向けも44%あります。。

 一方でロシアの輸入における友好国のシェアは48%に上る。先進国がロシアに対し金融制裁のほか貿易停止の措置を取っても、友好国が貿易を続ける限り、すぐにロシアが行き詰まることはありません。

 ロシアの軍事行動は人道的に許されません。しかし、それを理由として直ちにロシアをグローバル経済からも排除できるほど「世界は単純ではない」ようです。


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