科学コミュニケーターの本田隆行さんと相棒のボットンが、日常のあちこちに潜む科学を探っていきます。今回はパチッと光る、あいつは何もの? 「静電気」をナゾ解き!(「Newsがわかる2024年3月号」より)

まあまあボットン、ひとまず落ち着いて、よ〜く静電気っていう字を見てごらんよ
「静 電 気」…静かな電気?
ピンポーン! 正体はぼくらが毎日使う電気と同じ。「電子」っていう小さな粒が関係してるんだ
でも“静かな”ってのは、どういうことなの?
例えば電池を電球につなぐと、電線の中を電子が流れ続けることで電球が光るよね。じゃあ、静電気はどうだと思う?
手とドアノブの間にずっと電気が流れてたら……そりゃ大変!
もともと電子はどんなものにでもあるんだ。もの同士が触れ合うと電子が勝手に乗り移っちゃって、電子の数のバランスが悪くなることがある。これが“静電気がたまった”状態だよ

髪の毛を下敷きでこすって静電気を起こして遊ぶ=2023年11月
へえー! 知らない間にたまってたのか!
そう。で、たまった状態でドアノブを触ろうとすると……元のバランスに戻ろうとして、パチッ!と電子が雷のように空気中を無理やり流れるってわけだ
何にでも静電気がたまるんだったら、もうどうしようもないじゃない! えーん!
まあ、悲しまないで。実はものによって静電気のたまりやすさが違っててね。触れ合うものを工夫することで対策できるんだ

早く言ってよ!
あとは湿気も多ければ、静電気がたまりにくくなるよ。だから乾燥してる冬は、加湿器を使ったり保湿したりして対策するのもいいね
よーし、この調子で静電気をこの世から追い出してしまおう!
あ、でも静電気がないと困ることもある。例えばレーザープリンターは静電気をうまく使って印刷しているし、小さな人形のもふもふした感じだって静電気で作ってるんだ
そうなの!?
他に、掃除用のモップや不織布マスクも静電気の力で花粉や小さな粒子を捉えているよ。静電気の力を活用する製品って、他にもまだまだたくさんあるんだ
そうなんだ! 生活するには厄介な存在でも、役立つ場所があるってわけか。ぼくにたまった静電気も、どうにかうまく活用できないもんかな……
イラスト:こばやし あさみ
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