科学コミュニケーターの本田隆行さんと相棒のボットンが、日常のあちこちに潜む科学を探っていきます。今回はただ寝てるだけじゃない? 「冬眠」をナゾ解き!(「Newsがわかる2024年1月号」より)

冬眠を考えるには、「冬」がどんな季節かを知らないとね
冬? 冬は、もう、とにかく寒い!
その通り! そして寒くなると、エサになる動植物が減っちゃう。生き物が過酷な冬を乗り越える作戦の一つが、エネルギー節約のために「眠って耐える」なんだ

冬眠は、冬を越える作戦だったのか……。ただ寝るだけって、楽な作戦だなあ
いやいや、そうでもないよ。寝ている間にも、体は徐々にエネルギーを使うからね。寝てしまう前に、その分を蓄えておかないと
そうか、だから今年のクマはあせって街に出てきてるんだな

夜明け前に新聞配達をしていた女性がクマに襲われた現場=秋田市内で2024年9月30日
かもしれないね。そうだ、冬眠する動物といえば、何が思い浮かぶ?
クマやリス、カメやトカゲなんかが冬眠するイメージだなあ
だよねえ。でも例えば、寒い北海道にすむエゾシマリスは冬眠するけど、エゾリスはしないんだってさ
そうなんだ! 寒い冬を乗り切る作戦は、それぞれ違うのか……
でもさすがに、冬眠できるヒトはいないよねえ?
それが、なんと! 実は今、“人工冬眠”の研究が注目されてるんだよ。そもそも、冬眠する動物が「なぜ冬眠できるのか」って、ナゾだったんだよね
えー! あんなにいろんな動物が冬眠するってのに……
そうなんだ。ところが、2020年に日本の研究チームが冬眠しないマウス(ネズミの一種)のある神経を刺激すると、“冬眠にとてもよく似た状態”になることを発見したんだ
へえ〜。その神経って、人間にもあるの?
人間も含む、多くのほ乳類にあるらしい。もし、人間を冬眠させることができれば、宇宙探査や救急医療への応用ができるんじゃないかって、期待されているんだ

そりゃすごい! ボクも未来には冬眠できるようになるかな!? わくわく!
……ボットンって、電源を切ったら冬眠できるんじゃないの?
イラスト:こばやし あさみ
雑誌のご購入ご希望の方は「ブックサービス」まで

上のバナーをクリックすると「ブックサービス」につながります。