何をどんな風に食べれば健康になるか――医学者として栄養について研究し、栄養バランスのとれた食生活を広く提唱して、世界的にも「栄養学の父」と呼ばれるのが、佐伯矩(さいき・ただす、1876~1959年)です。
佐伯は現在の愛媛県西条市生まれ。ダイコンに消化を助ける酵素「大根ジアスターゼ」があることを発見、「大根ジアスターゼは熱に弱いので、ダイコンは生のままおろして食べたほうがいい」と人々に具体的にアドバイス、「偏食」「栄養指導」などの用語もつくりました。日本人に必要なのは1日2400キロカロリーと算出し、新聞で「安くてうまい」献立をほぼ毎日発表。栄養の専門家を育てる栄養学校をつくり、医学会の分科会で「栄養学会」を独立させたのも、世界に先駆けた取り組みでした。

Ph.D.学位授与記念(1907年撮影) Ph.D.とはDoctor of Philosophyの略。「博士号」を指す最高位の学位。写真は佐伯栄養専門学校蔵
「Newsがわかる特別編」として4月に発売された「佐伯矩がわかる」は、こうした佐伯の生涯を、イラストをふんだんに使ってわかりやすくコンパクトにまとめています。佐伯ゆかりの地や学校なども紹介。2026年は佐伯の生誕150周年にあたり、地元の愛媛県では企画展の開催など再評価の取り組みも進んでいます。
A4判、52ページ。定価880円。毎日新聞出版発行。
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