Woodを使ってGoodな未来へ【月刊Newsがわかる5月号】

QRコードの仕組みを知りたい 【疑問氷解】

Q:QRコードの仕組みについて知りたいです。(大阪府豊中市、小4)

情報を縦横2方向に 読み取りは高速安定

   白黒のモザイク模様で四角形の「QRコード」。みなさんも店やポスターなど、さまざまなところで見たことがあるかもしれません。実はこのQRコード、1994年に自動車部品大手企業のデンソー(本社・愛知県刈谷市)が開発したものなのです。QRコード関連事業が移管されたデンソー子会社のデンソーウェーブ(本社・同県阿久比町)マーケティング本部コミュニケーション統括室の小島秀治室長に、仕組みを教えてもらいました。

 デンソーの関わる自動車工場では、QRコードが開発される約30年前まで、生産に必要な情報をバーコードに記録した用紙を使っていました。その中で、生産の工程がより高度化し、また複雑になる中で、コードに収める情報量を増やすことや、より小さいスペースで表示すること、コードを速く正確に読み取ることの必要性が高まっていたといいます。「そうした声に応えるため、『バーコードの限界を超える新しいコードを作ろう』と開発されたのがQRコードです」と小島室長は説明します。

  QRコードには、実に多くの情報が入ります。数字だけなら最大で7089けた、漢字でも最大で1817文字入ります。400字詰め原稿用紙4枚分以上の量というから驚きです。

 バーコードの場合、横方向に長くなっていて、その横方向だけに情報が入っています。一方、QRコードはほぼ正方形で、縦方向と横方向に情報が入ります。二つの方向に情報を入れられるため、より多くの情報をもつことができるのだそうです。

  QRコードが画期的な点は、▽入るデータの量が多いこと▽小さなスペースで表示できること▽すばやく読み取れること▽一部が汚れたり欠けたりしても読み取れること(誤り訂正機能)――だといいます。「野球で例えると、アメリカのメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手のように打つことも投げることも走ることもすごい、ということでしょうか」と小島室長は笑います。

  仕組みについて、さらに詳しく教えてもらいました。「まず見た目からわかる特徴でいうと、コードの頂点のうち三つに『切り出しシンボル』を配置することで、360度どの方向からでも高速の読み取りが可能になっています。また、コードの中に、『アライメントパターン』と呼ばれる小さな四角を配置することで、コードがゆがんだりひずんだりしても安定した読み取りが可能です」  

 また、見た目からはわかりませんが、特殊な符号(リードソロモン符号)をデータの領域に入れることで、データの一部が破損してもコード自身でデータを復元する機能を持っているといいます。このような工夫により、大容量データ、省スペース、高速読み取り、誤り訂正機能をすべて備えた二次元コードが、今や当たり前の存在となったQRコードなのです。

 特許は取得したものの、デンソーは使用料を取らないことにしました。QRコードはスマートフォンやタブレット端末で読み込むことができるため、急速に世界中に広まったといいます。また、アプリケーションを使えば、小学生でも簡単に作ることができます。小島室長は「『世の中の役に立ちたい』と思いながら開発したQRコードが今や、日本だけでなく世界中で使われていて、うれしく感じています。これからも、みなさんのアイデアで、もっともっとQRコードが使われていくことを期待しています」と思いを語りました。【毎日小学生新聞編集部・長尾真希子】(毎日小学生新聞2024年2月26日掲載)

 QRコードは「ニュースがわかる」誌面でも使われています。四角形の左上、右上、左下の頂点にあるのが「切り出しシンボル」です

★「疑問氷解」は毎日小学生新聞で月曜日(第1月曜日以外)連載中!      

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