東日本大震災で東京電力福島第1原子力発電所(原発)は、大津波に襲われて停電し、原子炉を冷やせなくなりました。その結果、原子炉建屋が爆発し、大量の放射性物質が飛び散りました。1~3号機では核燃料が溶け落ちる炉心溶融も起きました。1986年にウクライナ(当時はソ連)のチェルノブイリ原発で起きた事故に並ぶ、国際尺度で最悪のレベルの事故とされました。現在は、燃料棒を取り出して解体する廃炉作業が行われています。
政府は2051年ごろに廃炉作業を終える計画を立てています。しかし、事故で溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の取り出しは困難を極めています。
一方、敷地内で今も発生する汚染水の処理を巡っては、2023年8月に処理水の海洋放出が始まりました。
福島県では、原発事故で飛び散った放射性物質によって、放射線量の高い地域ができました。国は事故から、こうした地域の人々に避難指示などを出し、 被ばくによる健康被害を避けようとしてきました 。
除染(放射性物質と取り除くこと)作業で、立ち入り禁止場所は減ってきました。しかし 放射線量の高い帰還困難区域では、避難指示が続いています。
次回は2月28日に配信予定です。
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「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年3回実施しています。
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