子どもの権利を尊重することに合わせて、時代に合わないルールの見直しが進んでいます。
子どもへの体罰 許されぬ
明治時代に制定された民法のうち、親子をめぐる規定が2022年に改正されました。民法では教育に必要な範囲で親が懲らしめることを認める「懲戒権」が定められていました。 しかし、「しつけ」を名目にした虐待で子が死亡する事件は後を絶ちません 。
そのため、改正民法では「懲戒権」が削除され、新たに「子の人格の尊重」「子の年齢・発達への配慮」「体罰の禁止」が明記されました。
変わるか 学校のルール
学校のルールについては、あまりに厳しくて時代に合わない校則や、必要性が疑われる校則の存在がしばしば指摘されます。「高校生らしい」などのあいまいな表現に加え、頭髪や服装を細かく規定し、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう強要したり、下着の色を学校がチェックしたりするなど、子どもの人権を侵害するような例も少なくありません。こうした校則は「ブラック校則」などと呼ばれて批判されています。
その多くは1980年代、校内暴力が多発して「荒れる学校」が社会問題化したのをきっかけに定められました。子どもは未熟な存在であり、厳しい規則が必要だという考え方が根底にあります。
ただ近年は、こうした校則の廃止を学校に促す動きが広がり、文部科学省(国の役所)も社会常識や 時代に合わせて見直すよう求めています。生徒自らが主体となって行き過ぎた校則を洗い出し、学校側に見直しを提案する例もあります。
次回は1月31日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
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「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年3回実施しています。
1級~5級まで6段階ありますが、4級は主に中学生以上、3級は中高校生以上が対象です。3・4級対応の『ニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「核兵器と向き合う世界」など22のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。また、「時事力Basic」でそもそもの基礎知識を身につけることができます。
4級と3級の検定問題は四つの選択肢から一つを選ぶ方式。各45問の約6割はこの本から出題されます。
次回の検定はいつなの?
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ニュース検定の問題に挑戦してみよう!
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