新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
生成AIに対する懸念には、著作権の問題もある。生成AIが出力したものが、学習する際に読み込んだデータに似ている場合があり、元の文章や画像の作者の著作権を侵害する可能性が指摘されている。米国では、クリエイターや新聞社が訴訟を起こした例もある。
国内では、AIに学習させる目的で著作物を利用することは原則、著作権者の許諾なしにできると著作権法で定められている。政府は著作権侵害に当たる例を明示して、野放図な学習に歯止めをかける方針だが、イノベーション(技術革新)の促進を重視する立場もある。
無断で学習しないよう規制すべきだ
・著作物はクリエイターが多大な時間や労力をかけて作り出した作品だ。利用するなら著作権者の許諾を得て、正当な対価を支払うべきで、「フリーライド(ただ乗り)」は許されない。
・生成AIによって著作権者の利益が不当に侵害されれば、クリエイターを志す人が減りかねない。文化芸術を発展させるためにも、一定の規制が必要だ。
規制せず自由な利用を認めるべきだ
・「アイデア出し」などで 生成AIを創作活動に取り入れるクリエイターもいる。うまく使えば 文化芸術の発展に資する可能性を秘めており、規制をかける必要はない。
・既存の作品を参考に新たなものを生み出す営みは、人間が昔からやってきたことだ。生成AIはそのための道具であって、規制をかけることは創作活動自体を制限することにつながり、不適切だ。
(「2024年版ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)」より)
次回は12月27日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
「ニュース検定」は1級~5級まで6段階あります。1・2・準2級は大学生・一般が主な対象ですが、もちろん中高生でも受検できます。
『ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「平和な世界どうやって」など27のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。
検定の出題は、50分で各級45問。1級は四肢択一(選択肢から一つを選ぶ方式)と記述で、2・準2級はすべて四肢択一。2~5級の検定問題の約6割は、公式テキスト・問題集から出題されます。
次回の検定はいつなの?
「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。
ニュース検定の問題に挑戦してみよう!
公式サイトで模擬問題や過去問題を公開しています。力試しをしてみましょう。