高等専門学校。タイトルにある「高専」の正式名称です。ロボコンなどでその名前を聞いたことがあるかもしれません。
高専は高等学校と同じく、中学校を卒業したひとが入学することができ、入学後は5年一貫教育(商船学科は5年6カ月)。一般科目と専門科目をバランスよく配置した教育課程により、エンジニアに必要な豊かな教養と体系的な専門知識を身につけることができます。近年はこの高専のカリキュラムが海を越え「KOSEN」として東南アジアを中心に注目されています。
「高専に行こう!」では、実際に全国各地の高専の魅力や特徴などをレポートします。今回は米子高専を紹介!
米子工業高等専門学校は、鳥取県西部地区の工学系の国立高等教育機関として昭和39(1964)年に米子市に設置され、令和6年に創立60周年を迎えています。設立当初から5年一貫教育による実践的な技術者の育成を目標にして、多くの優秀な技術者・研究者を育てています。
設立当初は3学科(機械工学科、電気工学科、工業化学科)で発足し、その後、2学科が増設され、昭和62年には5学科1,000名の規模となり、令和3年より1学科5コース制の総合工学科(機械システムコース、電気電子コース、情報システムコース、化学・バイオコース、建築デザインコース)に改組しました。総合工学科では女子学生が約4割、鳥取県出身以外の学生が2割程度在籍しています。学生寮は令和5年度より数年かけて改修中であり、改修後は新しい環境の寮での生活ができます。2年間の専攻科が設置されており、本校で大学と同じ学士の学位を取得することができます。
本校の卒業生は、主に地元山陰地区や首都圏、近畿圏等の企業に数多く就職し、活躍しています。卒業後に大学へ編入する学生も多く、そのほとんどが国立大学へ編入しています。
課外活動では、ロボットコンテスト、プログラミングコンテスト、デザインコンペティション等に参加し、素晴らしい成果を挙げています。特にデザインコンペティション構造デザイン部門では7年連続最優秀賞を受賞しています。

デザインコンペティションの様子(米子高専提供)
文化系の部活動も盛んで、放送部はNHK杯全国高校放送コンテストで優勝、科学部は高校生・高専生科学技術チャレンジでソニー賞、米国・カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されたリジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)2024で優秀賞4等を受賞しています。その他の活動として、卒業研究と有志の学生が共同で人工衛星「KOSEN-2,2R」の研究・開発に取り組んでいます。

NHK杯全国高校放送コンテスト受賞の様子(米子高専提供)
【米子高専へのアクセス】
■米子鬼太郎空港から高専まで
タクシーで15分
JR境線米子行 「弓ヶ浜駅」下車後 徒歩20分
■JR米子駅から高専まで
JR境線境港行 「河崎口駅」下車後 徒歩25分
バス内浜線下葭津行 「河崎南」下車後 徒歩10分 「中彦名」下車後徒歩6分
バス内浜産業道路線高専行 「高専前」下車すぐ
タクシーで15分