Q うがいをする時、1回の時間は長い方がいい? 短い方がいい?(神奈川県、小6)
10~15秒くらい、ガラガラとうがい
A 新型コロナウイルスに加え、風邪やインフルエンザに注意が必要な季節です。うがいの正しい手順と方法について、福岡市のあだち耳鼻咽喉科の安達一雄院長に話を聞きました。
外から家に帰ったら、うがいの前に手を洗うのを忘れないようにしましょう。
うがいの仕方です。まず、水を口に入れ、強くブクブクしながら口の中の食べかすなどを洗い流します。2~3回行うと効果的です。
また水を口に入れ、今度は上を向いて「ガラガラ」とうがいをします。のどの奥まで水が届くのを意識しましょう。「あー」「おー」と声を出すと、上手にできるそうです。10~15秒くらいガラガラとして、のどの奥の水がぬるくなったと感じたら、水を吐き出します。2~3回繰り返します。
口に入れる水の量はどれくらいがいいのでしょう。安達さんは「口に入れる水が多いと、うがいが難しくなります。水を飲むくらいの量がちょうどいいです」とアドバイス。気を付ける点として、「うがいをした水は飲まないように」と注意します。
うがいは、のどや口の粘膜に付いた細菌やウイルスを洗い流します。のどから肺の粘膜には、細かい毛の「せん毛」があります。せん毛は細菌やウイルスなどを外へ運び出しますが、のどが乾燥すると働きが鈍くなります。うがいをすることで、うるおいが与えられ、うごきが良くなります。
風邪の予防には、水でのうがいで十分効果があるそうです。ただし、のどが炎症を起こして痛いときなど、医師に指示されたときはうがい薬を使った方がいいこともあります。

うがい薬を使う場合、何に気を付けたらいいのでしょうか。カバのキャラクター「カバくん」で知られる、明治のマーケティング本部、畑中拓一さんに聞きました。
「説明書に書いてある用法を守って、正しくうがいをするのが効果的です」と畑中さん。水で薄めるうがい薬は、指定通り薄めます。うがいは3度に分けます。1度目はうがい液を口に含み、上を向かずにブクブクとして、液を出します。2度目は液を口に含み上を向き、のどの奥まで液が届くように10~15秒ほどうがいをし、液を出します。3度目も、2度目と同じようにします。しっかり上を向くことがポイントです。【毎日小学生新聞編集部・野本みどり】
(毎日小学生新聞2020年11月17日掲載)
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