新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
日本では、夫婦は同じ姓(名字)を名乗ること(夫婦同姓)が法律で定められています。結婚する時に夫か妻のどちらかの姓を選んで役所に届けなければなりません。
姓が変わると、銀行口座などあらゆるものの名前を変更したり、仕事の相手に名前を覚え直してもらったりと不便が多いです。日本では、今でも結婚する夫婦の大半が夫の姓を選んでいます。つまり、姓が変わった時から不便を強いられているのは大半が女性ということになり、現状は「女性差別だ」との指摘もあります。
夫婦が望めばどちらも姓を変えなくてよい「選択的夫婦別姓」制度の導入を望む声は多いですが、国会での議論は進んでいません。この制度を求め、「夫婦同姓を定めた法律は、日本国憲法が定める結婚の自由に反する」と訴える裁判が各地でありましたが、最高裁判所は2015年と2021年に、夫婦同姓は「憲法に違反しない(合憲だ)」と判断しました。
姓が変わる不便を解消するため、結婚前の姓を(旧姓)を「通称」(正式でない「呼び名」)として使える制度は広がっています。マイナンバーカードやパスポートなど、一部の公的書類に旧姓を表記することができます。銀行の約7割では、旧姓名義の口座開設などに対応しています。しかし、旧姓が使えない場面も多く、夫婦のどちらか一方だけが姓を変え、不便を強いられている現状の解消にはほど遠いです。
(「2024年度版ニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)」より)
次回は10月2日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
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「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年3回実施しています。
1級~5級まで6段階ありますが、4級は主に中学生以上、3級は中高校生以上が対象です。3・4級対応の『ニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「核兵器と向き合う世界」など22のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。また、「時事力Basic」でそもそもの基礎知識を身につけることができます。
4級と3級の検定問題は四つの選択肢から一つを選ぶ方式。各45問の約6割はこの本から出題されます。
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