Q ねりけしってどんな材料でできていますか。いろんなにおいがするし、のびておもしろいので大好きです。でも一度、髪の毛についてとれなくて大変でした。(大阪府高槻市、小4)
合成ゴム、合成樹脂、油が原料
A:消しゴムなどを作っているシード(本社・大阪市)の研究開発課長、近藤康生さんに聞きました。
練り消しゴム(ねりけし)は主に、合成ゴム、合成樹脂、油の三つでできています=上の写真参照。
合成ゴム、合成樹脂は石油から作り出したもので、植物からとれる天然ゴム、天然樹脂に対して「合成」と呼ばれます。
三つの材料を、100度以上で1時間以上、かくはん機で混ぜ合わせます。かくはん機は小さなお風呂くらいの大きさで、中の羽根が回転することでよく混ざります。この時に、香料でにおいを付けたり、着色料で色を付けたりします。できた大きなかたまりを機械でカットし、パッケージに入れて完成です。
消しゴムも同じ三つの材料でできていますが、それぞれにたくさんの種類があり、その組み合わせや量を調整して、練り消しが作られています。練り消しがのびる秘密は油で、消しゴムより油を多くいれると、のびるようになります。でも、入れすぎるとべちゃべちゃになってしまうので、ちょうどいい量が研究されています。
髪の毛についてしまった時は困りますね。機械油などを使うと、溶けるので取ることができます。近藤さんが「もっと身近なもので」とためしたところ、サラダ油をつけて練ると、練り消しがパサパサになり、取ることができたそうです。【毎日小学生新聞編集部、写真も】
(「疑問氷解 Vol.11(毎日小学生新聞)」より)