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アサガオの色 なぜ変わる?【疑問氷解】

Q 朝咲いたアサガオは青色なのに、夕方には赤紫色になるのはなぜ?

弱アルカリ性→弱酸性に変わる

 A アサガオの花の色は「アントシアニン」という物質によります。物が溶けている水は、リトマス紙で酸性、中性、アルカリ性の性質を調べられます。例えば、レモンや酢は酸性、せっけん水や重曹水はアルカリ性、水道水はその中間で中性です。アントシアニンは花の細胞の中にある「液胞」と呼ばれる袋に溶けていて、酸性で赤色、中性で紫色、アルカリ性で青色になります。色のついた細胞は花びらの表と裏の一層目だけにあります。

 名古屋大学の吉田久美教授は、青色の花が咲く「ソライロセイヨウアサガオ」を研究しました。赤紫色のつぼみの時には細胞は弱酸性で、4、5時間たつと弱アルカリ性になって真っ青な花を咲かせることがわかりました。しぼんだ時は弱酸性に戻って、赤紫色になると考えられます。

 吉田教授は咲く時に弱酸性から弱アルカリ性になる謎も解明しました。液胞の膜に咲いた時にだけ現れるたんぱく質を見つけたのです。このたんぱく質は液胞の中と外のイオン(物質が水に溶けてできた電気を帯びた粒)の出し入れをします。水素イオン(酸性を示すもと)を出し、カリウムイオン(アルカリ性のもと)を入れます。

 液胞内にカリウムイオンが増えると、中と外の濃さを同じにしようとする力(浸透圧)が働き、液胞内に水が入ってきます。液胞は細胞の体積のほとんどを占めるほど大きいので、細胞が大きくなります。これが花が開く仕組みです。そのとき、液胞内の性質は、水素イオンが減って、弱アルカリ性になっているので、花の色は青くなります。

 しぼむ時はこのたんぱく質の働きがなくなり、元の状態に戻るので、弱酸性になり、赤紫色になると推測できます。【毎日小学生新聞編集部・御園生枝里】

        (「疑問氷解 Vol.9(毎日小学生新聞)」より)