2023年3月24日にアメリカの半導体大手「インテル」という企業を創業したメンバーの一人、ゴードン・ムーアさんが亡くなりました。ムーアさんといえば、1965年に半導体の進化を予測する「ムーアの法則」を発表したことで知られています。発表から60年近くたった今も「ムーアの法則」は正しかったと評判ですが、それってどんな法則? そもそも「半導体」って何だろう?
◆半導体のこと、知ってる?
ニュースを見ていると、毎日のように「半導体」という言葉が聞かれます。半導体はスマホやパソコン、テレビ、自動車など、身近な電気製品のほとんどすべてに使われていて、私たちの暮らしに欠かせないものなんです。実際、半導体を作るメーカーは世界中にあり、世界の市場規模は6000億ドル(80兆2395億円/1ドル=130円として)に上ります。
では、半導体ってそもそも何でしょう? 答えは、電気を流したり止めたり、大きくしたり、光に変えたりできる電子部品のこと。ごく微小なトランジスタなどのパーツが何億個も、シリコンなどの板にのっているのですが、黒いパッケージに包まれていて、その動きを目で見ることはできません。
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◆ムーアの法則、すごい!
ムーアさんは1929年、アメリカ・サンフランシスコ生まれ。カリフォルニア工科大などで科学や物理学を学んだ後、当時できたばかりだった半導体産業に進みました。1968年には同僚たちとインテルの前身となる会社を設立。インテルといえば、世界有数の半導体メーカーの一つです。
会社を立ち上げる前の1965年、ムーアさんは「同じ面積のICチップ(半導体製品の土台)に配置できるトランジスタの数は1年半で2倍になる」と予測。これが「ムーアの法則」と呼ばれています。10年後の1975年には「約2年で2倍になる」と修正しましたが、それから約50年たった今も、この法則はおおよそ現実通り。
半導体は、一定の面積にのるトランジスタが多いほど性能が高くなります。つまりムーアさんは、半導体の性能は飛躍的に進化し続けると予測し、自分でも生涯かけてその開発に取り組んだのです。
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Newsがわかる特別編 半導体がわかる
編集:Newsがわかる編集部 出版社:毎日新聞出版 定価:700円