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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

秋空は本当に「天高い」の?【天気のふしぎ】

「天高く馬肥ゆる秋」ということわざがあります。この「天高く」は「秋高く」ともいいます。空が澄んで高く晴れわたっていることを表わした言葉です。では、秋の空は本当に「天高し」なのでしょうか。空は澄んでいるのでしょうか。

 日本の空がもっとも澄んでいる季節は「秋」ではなく、「冬」。気象台の観測データ(大気混濁度)によれば、日本の空がもっとも澄んで、もっとも「天高し」となるのは、12月~1月です。これは北海道から沖縄まで、全地域において共通しています。

 反対に、空がもっとも濁るのは北日本では5月、関東・関西では7月、九州では6月、沖縄では4月。

 9月、10月そして11月と、秋が深まるにしたがって、大気混濁度は低くなっていくものの、もっとも「天高し」となるのは「冬」になってから。秋は、濁った空から澄んだ空へ向かう途中の時期で、実際は、真冬のほうが空は澄んでいるのだ。