話をきいたひと 渡慶次 道隆(とけいじ みちたか)さん ゼロボード代表
週刊エコノミストで連載中の「挑戦者2022」。優れたアイデアや斬新なサービスで世の中を良くしようとする企業の取り組みを紹介しています。本サイトでは、誌面で紹介された「挑戦者」たちがどんな子どもだったのかを聞きました。
※エコノミストオンライン「挑戦者2022」はこちら
企業に対する気候関連財務情報開示の動きが強まる中、クラウド上で、温暖化ガス排出量を可視化するサービスが注目を集めている。
GHG(温暖化ガス)排出量算定・可視化サービス「zeroboard」(ゼロボード)を開発・展開しています。ゼロボードは国際基準「GHGプロトコル」というルールに基づいてCO₂(二酸化炭素)排出量を開示する法人向けのクラウドサービスです。
昨今、企業は急激に脱炭素に向けた取り組みに迫られています。4月の東京証券取引所の再編で、プライム市場上場企業は、気候関連財務情報開示を一層求められるようになりました。この動きは来年以降、全上場企業に広がっていくとみられています。
GHGプロトコルは、事業者自らの排出量を示す「スコープ1」、他社から供給されたエネルギー使用による間接排出「スコープ2」、取引先などサプライチェーン全体が排出する「スコープ3」に区分されています。ただ、スコープ3まで開示できているのは上場企業でも200社程度です。スコープ3まで把握するのはそれくらい難しいです。
ゼロボードは、サプライチェーン全体、また商品ごとのCO₂排出量を算定でき、加えて視認性の高いダッシュボード(一覧表示画面)でCO₂排出量の削減管理やコスト効果のシミュレーションなどができます。
■こどもの頃はどんな性格でしたか?
家の中よりも外で遊ぶことが大好きで、特に虫取りに熱中していました。
■こどもの頃によく読んでいた本があれば教えてください。
小学校中学年くらいまでは、暇さえあれば「ふしぎ!なぜ?大図鑑」(主婦と生活社)を眺めていました。おかげで理科は得意科目でした。物語では、「ルドルフとイッパイアッテナ」(講談社・斉藤洋著)が大好きでした。
高学年になると、星新一の「ショートショートセレクション」(理論社)や、宗田理の「ぼくらシリーズ」(ポプラ社)をよく読みましたね。
■仕事をしていてよかったこと、大変だったことを教えてください。
自分の仕事が地球環境を守ることにつながっていることに、とてもやりがいを感じています。イチから作った会社が大きくなっていく楽しみもあります。
一方で、人数が増えてくることによって、様々な考え方を持つ人が会社に増えて来ますから、社員の皆さん全員が楽しんで働ける職場環境づくりには苦労もあります。
■子どもたちにメッセージをお願いします。
色々なことに興味を持って、とことん調べて、とことん「はまって」ください。それぞれの分野で、「私が、僕がこの分野の博士なんだ!」と言えるくらいに。年を重ねるごとに、興味は変わってもいいんです。きっと将来、興味と興味が重なるところに、自分らしい発見があると思います。