海外旅行に行ったことがある人なら、外国では日本とは違う通貨(お金)が使われているのを見たことがあるでしょう。日本の「円」をはじめ、世界には約180種類の通貨があるといわれています。1つの国に必ず1種類の通貨があるわけではなく、複数の国で使用されている通貨もあるため、世界の国の数と同じではありません。日本円を「¥」で表記するように、通貨の種類をひと目でわかるように記号で表したものを「通貨記号」といいます。その一例を紹介します。
●$(ドル)
アメリカ合衆国で使われているお金。米ドル、USドルともに呼ばれ、世界の取引で一番使われている通貨です。「ドル」と名のつく通貨は、ほかにもオーストラリアドル(A$)、カナダドル(C$)、香港ドル(HK$)など、世界にいくつもありますが、一般的にドルといえば、アメリカ合衆国で使われている「アメリカドル」を指します。
●€(ユーロ)
アメリカドルの次に多く流通しているお金。フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、オーストラリア、ベルギー、フィンランドなど、ヨーロッパ19カ国で使用されている共通のお金です。
●£(ポンド)
イギリスの通貨。エジプトやレバノンなど、いくつかの国が同じ「ポンド」という呼び名の通貨を使っていますが、通常はポンドといえば、イギリスのポンドを指します。
では、次の通貨を使用している国はどこでしょう?(答えは最後にあります)
Q1. ウォン
Q2. ルピー
Q3. ペソ
Q4. バーツ
Q5. フラン
通貨は、物を買ったりサービスを受けたとき、支払いの手段として使うものです。日本なら100円の商品は100円出せば買えますが、外国に行くときは、その国の通貨に両替しなければなりません。国によって物の値段は違い、通貨の価値も異なります。各国のお金を日本円にかえると、いくらになるのかを比較してみましょう。
1アメリカドル=124円
1香港ドル=16円
1カナダドル=99円
1ユーロ=135円
1ポンド(イギリス)=62円
(※2022年4月10日現在の為替レート。小数点以下は四捨五入)
同じ「1」でも、通貨によって価値にずいぶん違いがあることがわかりますね。ほかの国も調べてみると、いろいろな発見があるかもしれません。(編集部)
〈答え〉
Q1「ウォン」は韓国、Q2「ルピー」はインド、パキスタンなど、Q3「ペソ」はメキシコ、アルゼンチン、フィリピンなど、Q4「バーツ」はタイ、Q5「フラン」はスイスなど。ただし通貨の名前は同じでも、「メキシコ・ペソ」「アルゼンチン・ペソ」のように、国によってお札や硬貨の種類、価値は違います。