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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

志布志市志布志…【地名がわからん!】

まるで早口言葉のようなおもしろ地名

 鹿児島県東部には、全国的に有名な志布志(しぶし)市という街があります。声に出して読んでみると「し」の発音が3回も出てきます。

 これだけなら特別珍しくないかもしれませんが、実は市内には「志布志」が何度も出てくる「志布志市志布志町志布志」という住所があるのです。

 この場所には2020年まで志布志市役所志布志支所が建っていて、建物の近くには「こちらは、志布志市 志布志町 志布志の 志布志市役所 志布志支所です」という看板が立てられていました。

 数えてみると「志」という漢字は10個、「し」という読みは15回もあります。どこまで言ったかわからなくなりそうです。

 2021年1月1日から、市役所本庁全体を志布志支所の住所に移転したため、今は「志布志市志布志町志布志の志布志市役所本庁舎」になりましたが、志布志支所もその中にあります。どちらにしても、住所から読むと早口言葉のような難しさです。

 「志布志」の地名は。遠い昔、天智天皇がこの地を訪れたときに、地元の主人の妻と召使いの女性が、それぞれ天皇に布を献上したという伝説に由来しています。このことに天皇がとても感激して「上からも下からも志として献じたことは誠に志布志である」と言われ、志布志と呼ぶようになったと伝えられています。身分に関係なく、すばらしい志を持った人がいる場所だという言葉なのですね。(編集部)※写真は1931年当時の志布志市