【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

小さな装置で胎児を見守り【起業家から君へ】

話を聞いたひと 尾形優子(おがた ゆうこ)さん メロディ・インターナショナルCEO

週刊エコノミストで連載中の「挑戦者2021」。優れたアイデアや斬新なサービスで世の中を良くしようとする企業の取り組みを紹介しています。本サイトでは、誌面で紹介された「挑戦者」たちがどんな子どもだったのかを聞きました。

※エコノミストオンライン「挑戦者2021」はこちら

 出産は命がけです。おなかの中の赤ちゃんは、わずかな酸素しかないエベレスト山頂にいるようなもの。医師は胎児の心拍とお母さんのおなかの張りの両方を確認し、状態を判断します。産科医不足が叫ばれる中、自宅でもコンパクトな機器でこの二つを測れるようにしたのが、IoT式のモバイル胎児モニター「分娩(ぶんべん)監視装置iCTG」です。

 高齢出産が増え、切迫早産のようなトラブルが増えています。一方で、地方の産科医不足は深刻です。平均14回の妊婦健診を受けるために、北海道や東北では山道を車で2時間近くかけて病院に通う人たちもいます。離島では、ハイリスクの妊婦がヘリコプターで大病院に搬送されるケースもあります。何かあった時に医師が母体と胎児の状態を早めに把握できれば、早めに対処できるのです。

 iCTGのピンクの装置は、超音波を母体のおなかを通して胎児の心臓に当て、反射波で心拍を測定します。スピーカーが内蔵されていて、かすかな心拍の音を大音量で聞くことができます。水色の装置は、母体のおなかの圧力を測定して陣痛の有無や間隔を計測するのに使います。いずれもブルートゥース(近距離無線通信)で接続されたタブレットから操作する仕組みで、データは遠隔の医師にリアルタイムで送信されます。

■こどもの頃はどんな性格でしたか?

何でもためしてみるタイプ。ひかれたレールはイヤだけど、たのまれたらイヤと言えないタイプ。

■こどもの頃の夢を教えてください。

キュリー夫人のような科学者になりたいと思っていました。「科学は人類みんなのもの」という考え方が好きでした。

■こどもの頃によく読んでいた本があれば教えてください。

SFやファンタジー、マンガなど。例えば

  • 小泉八雲のこわい話し
  • エドガーアランポーのミステリーや探偵もの
  • 手塚治虫のマンガ、ジャングル大帝など
  • 中学では赤毛のアン

■仕事をしていてよかったこと、大変だったことを教えてください。

人に喜んでもらうことが出来ている。亡くなった母からも、最後に「人に役に立つ仕事につけて良かったね」と云ってもらえたこと。大変だったことは、子育てをしながら、いくつもの仕事を掛け持ちしたこと。

■子どもたちにメッセージをお願いします。

 自分のやりたいことを見つけて欲しい。ほんとうにやりたいことは隠れていることが多いから、なんでもやってみるのがいいんじゃないのかな。(聞き手=市川明代・エコノミスト編集部)