注目キーワード
  1. 中学受験
  2. 社会
  3. イベント
  4. SDGs
【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

スクールエコノミスト2023 WEB【足立学園中学校編】

新“志”グローバルプログラムはアフリカ・スタディーツアー

 「確固たる志を持つには体験に勝るものはない」という井上校長。なかでも“志”グローバルプログラムの豊富さには定評がある。プログラムはすべて希望制で、オーストラリア・スタディーツアー(中1~高2)、海外ターム留学(高1)、海外修学旅行(高2)、オックスフォード大学ハートフォードカレッジ特別留学プログラム(16歳以上)などがある。

 さらに新しいプログラムとして昨年12月に9日間のアフリカ・スタディーツアーがスタートした。これは青年海外協力隊員としてラオスに赴任した経験を持つ原教諭による発案だ。自分たちがいかに恵まれているかを実感し、自分に何ができるかを考える端緒にしてほしいとの想いとともに、「広大な大地に近い将来世界人口の4分の1が暮らす発展途上のアフリカのエネルギー、そして本当の豊かさとは何かを考える機会にもしてほしい。また今後、日本が世界で生き残っていくためにも、これからの日本を担う若い世代が真のアフリカを知ることには意義がある」と原教諭。

 プログラムには、中3から高2までの9名が参加し、安心安全を考えて教員4名が同行。訪問国はタンザニアで、サファリや現地校・マサイ族との交流、コーヒープランテーションの見学、植林活動などが行われた。宿泊はホテルのほか野生動物が深夜徘徊するキャンプにも4泊した。

 帰国後の生徒からは「楽しかった!」との声とともに「視野が広がった」「人に優しくできるようになった」「おおらかになった」などが聞かれ、保護者からは「積極的になった」「チャンスを逃さなくなった」「自ら勉強し、自分の意見を言えるようになった」など、わが子の成長を喜ぶ声が寄せられている。参加者の一人は、タンザニアの公用語であるスワヒリ語を学べる大学に「浪人してでも行く!」と宣言しているという。これは単によりよい大学、今の成績に見合った大学といった選択ではなく、自分の“志”のための大学選択へと変わった瞬間と言えるだろう。

 原教諭は「確かな答えのない世界を生きていく生徒たちには、“余計な”体験や挑戦が大きな財産になる。アフリカ・スタディーツアーはその好例。そして生徒自らがそれらの体験から見出す答えにこそ意義があり面白い。だからこそ教員は教え過ぎず見守ることに徹することが大切」と語った。

 失敗も回り道も、揺るぎない“志”さえあれば大きな力へと変わる。足立学園の志共育は、未来を生きる生徒たちにとって生涯にわたる道標となるに違いない。 (文/松岡理恵)

●学校データ

所在地          〒120-0026 東京都足立区千住旭町40-24

TEL          03-3888-5331

学校公式サイト    https://www.adachigakuen-jh.ed.jp/ed.jp/

海外進学支援      

帰国生入試        無

アクセス

北千住駅(JR常磐線、東京メトロ千代田線・日比谷線、東武スカイツリーライン、つくばエクスプレス)徒歩1分

京成関屋駅(京成線)徒歩7分

国内外大学合格実績(過去3年間)

東京、東京工業、一橋、北海道、名古屋、九州、筑波、東京農工、東京学芸、東京藝術、千葉、埼玉、静岡、金沢、広島、長崎、水産、防衛、慶應義塾、早稲田、上智、東京理科、東京医科、獨協医科、埼玉医科、金沢医科、東北医科薬科、イリノイ、デューク、ユタ、グリフィス、北京言語など