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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

もっと話そう 衣服と地球の未来

ニュースがわかる9月号より

 私たちが毎日、身に着ける衣服。環境省によると、国内で販売される衣服の98%は海外から輸入されています。海外で作られ、日本で利用され、手放されるまでの“服の一生”を追うと、大量生産・大量廃棄の問題、環境への影響、生産にかかわる途上国での労働問題など、世界が直面する課題が見えてきます。身近な衣服と地球の未来について、もっと話してみませんか?

 環境省は昨年度、日本で消費される衣服と環境負荷について初めて調査を行い、今年4月に結果を公表しました。調査によると、国内に供給される衣服を作る過程で、年間約9000万トンの二酸化炭素(CO2)が排出され、約83億立方メートルの水が消費されています。衣服の製造が環境に与える影響について、跡見学園女子大学生活環境マネジメント学科の横井由利准教授に教えてもらいました。

 環境に大きな負荷

 横井さん:1着の服ができるまでには、原材料となる綿花や麻などを栽培する、糸を作る、生地を織る、染色する、縫製するといったさまざまな工程があります。綿花の栽培や染色には大量の水が使われ、農薬や化学物質で汚染された水も出ます。工場の稼働、商品の輸送、ごみの廃棄などの過程では大量のCO2も排出されます。こうした負荷の上に成り立つファッション産業は、「石油産業に次ぐ世界第2位の環境汚染産業」(国連貿易開発会議)と指摘されています。(編集部)

 

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