アニマルウェルフェア(動物福祉)は、動物をいじめたり、モノのように扱ったりすることへの反省から約60年前にヨーロッパで確立した考え方で、日本でも広まりつつあります。動物に気持ちよくすごしてもらうことが大事なのはなぜでしょう。そのために人は何ができるでしょう。(「Newsがわかる2025年6月号」より)
動物を利用すること(※)を前提に、すべての動物の状態をよくする取り組みがアニマルウェルフェアです。基本は上の「五つの自由」を守ること。殺処分しなければならない場合は、動物が苦しまない方法を取ることが求められています。
国際獣疫事務局の世界基準を受け、農林水産省は2023年に、アニマルウェルフェアに配慮したウシ、ブタ、ニワトリ、ウマの飼育方法の手引を公表しました。その中で、家畜が快適な環境で体を動かせるようにすることなどをすすめています。
※人が生活する必要上、動物を食用にしたり、働かせたり、研究やなぐさめの対象に


◆家畜(産業動物)

人の生活に役立たせるために飼育する動物。肉、乳、卵、ミツを食用にしたり、運搬などで働かせたりする。ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ニワトリ、ウズラ、ミツバチなど。
◆コンパニオンアニマル(伴りょ動物)

人とともにくらし、家族と同じように扱われる動物。ペットということばが一般的だが、一方的にかわいがるだけではなく、心が通じ合う相手として位置づけられている。
◆展示動物

動物園や水族館、公園で公開されたり、イベントなどの興行で客寄せのために使われたりする動物。
◆実験動物

科学実験のためにつくり出された動物。実験用のマウス、ラット、モルモット、ハムスター、フェレット、ウサギ、イヌ、ミニブタ、サルなど。

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