縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

点字 誕生から200年【ニュース知りたいんジャー】

点字てんじは、見みえない人ひとにとって、自分じぶんで読よみ書かきできる文字もじです。今年ことしは、フランスのルイ・ブライユが点字てんじを考かんがえついて、200年ねんという節目ふしめの年としです。世界せかいには、その国くにの言葉ことばに応おうじた点字てんじがあります。日本にっぽんではいつ生うまれ、今いまはどんなふうに使つかわれているのでしょうか。知しりたいんジャーと探さぐってみました。

 誰だれが考かんがえ出だしたの?

 点字てんじは六むっつの点てんを組くみ合あわせてできています。この仕組しくみを考かんがえたのが、ルイ・ブライユ(1809~52年ねん)です。

 ブライユは、ナイフの刃はが片方かたほうの目めに刺ささった事故じこをきっかけに、5歳さいで両方りょうほうの目めが全まったく見みえなくなりました。その後ご、目めが見みえない人ひとたちが学まなぶ盲学校もうがっこう(現在げんざいの視覚しかく特別支援学校とくべつしえんがっこう)で勉強べんきょうをするうちに、目めが見みえない人ひとが自分じぶんで読よんだり、書かいたりできる文字もじを作つくろうと考かんがえました。

 元もとになったのは、フランスの軍人ぐんじんが、夜よるでも明あかりをつけずに読よめるようにと考かんがえた暗号あんごうのようなものでした。縦たてに六むっつの点てん、横よこに2列れつという合計ごうけい12個この点てんを使つかっていました。「夜よるの文字もじ」とも呼よばれていました。

 ただ、点てんが12個こもあると、文字もじが複雑ふくざつになってしまうほか、点字てんじは指先ゆびさきで触ふれて読よむため、読よみ取とるのに時間じかんもかかってしまいます。ブライユはこれを改良かいりょうして、六むっつの点てんでアルファベットを表現ひょうげんする今いまの形かたちを完成かんせいさせました。1825年ねん、ブライユが16歳さいの時ときでした。

 日本にっぽんではいつできた?

 日本にっぽんで最初さいしょにブライユの点字てんじが紹介しょうかいされたのは、江戸時代えどじだいの末期まっきの1866(慶応けいおう2)年ねんとされています。ブライユの点字てんじはフランス語ごのアルファベットをはじめ、ピリオドなどの記号きごうを63の組くみ合あわせで示しめしていました。それに対たいして日本語にほんごの仮名文字かなもじは48あります。ブライユの点字てんじをそのまま日本語にほんごにあてはめたのでは、うまくいきません。そこで、日本語にほんごの点字てんじを考かんがえる必要ひつようがありました。

 中心ちゅうしんになったのが、石川倉次いしかわくらじ(1859~1944年ねん)という人ひとです。石川いしかわは、日本にっぽんで2番目ばんめに作つくられた、見みえない、聞きこえない子こどものための学校がっこう「東京盲啞学校とうきょうもうあがっこう」(現在げんざいの筑波大学付属つくばだいがくふぞく視覚特別支援学校しかくとくべつしえんがっこう、同聴覚特別支援学校どうちょうかくとくべつしえんがっこうの前身ぜんしん)の教員きょういんでした。「どうすれば分わかりやすいか」。3年ねんあまりにわたって生徒せいとたちと一緒いっしょに研究けんきゅうを重かさねました。この学校がっこうには点字てんじを決きめる会議かいぎがあり、1890(明治めいじ23)年ねん11月1日がつついたち、三みっつの案あんの中なかから、石川案いしかわあんが選えらばれました。

日本の点字を考え出した石川倉次。日本点字の父とも呼ばれている

 点字てんじの仕組しくみは

 点字てんじは縦たてに三みっつ、横よこに二ふたつ、合計六ごうけいむっつの点てんの組くみ合あわせで表現ひょうげんします。指ゆびで触さわって読よみ取とるため、触ふれるとプツプツしています。

 六むっつの点てんは、左上ひだりうえから「1の点てん」「2の点てん」と続つづき、右みぎの一番下いちばんしたが「6の点てん」になります。点字てんじは全すべて横書よこがきで、左ひだりから右みぎへ向むかって読よみます。書かく時ときはその逆ぎゃくで、右みぎから左ひだりへ向むかって書かきます。

 日本にっぽんの点字てんじはローマ字じのように、母音ぼいんを、1と2と4の点てんを使つかい表現ひょうげんします。「あ」は1の点てん、「い」は1と2の点てん、「う」は1と4の点てん、「え」は1と2と4の点てん、「お」は2と4の点てんで表現ひょうげんします。子音しいんは残のこりの三みっつの点てんを使つかいます。「か」行ぎょうは母音ぼいんに6の点てんを加くわえます。数字すうじやアルファベットをはじめ、楽譜がくふも表現ひょうげんできます。

 世界せかいには、その国くにの言葉ことばに応おうじた点字てんじがあります。中央ちゅうおうアジアの国くに、キルギスからの留学生りゅうがくせいは「ルールが分わかれば、日本にっぽんの点字てんじも簡単かんたんに読よめます。でも、日本語にほんごは同おなじ音おんで違ちがう意味いみのことばがたくさんあり、使つかいこなすには難むずかしいです」と話はなしていました。

 どんなふうに使つかっている?

 見みえない人ひとはどんなふうに点字てんじを使つかっているのでしょうか? 大阪市おおさかしにある点字出版会社てんじしゅっぱんがいしゃで働はたらく久部幸次郎ひさべこうじろうさん(57)に聞ききました。

 久部ひさべさんは生うまれつき目めが見みえません。勉強べんきょうや本ほんを読よむときには点字てんじを使つかってきました。「点字てんじは指先ゆびさきで触さわって読よみます。他ほかの人ひとに読よんでもらうには書かくことも大事だいじです」と話はなします。今いまは広報紙こうほうしを点字てんじに変換へんかんして印刷いんさつしています。久部ひさべさんはパソコンや点字用てんじようの電子機器でんしききなどを使つかい、指ゆびで触ふれながら点字てんじに間違まちがいがないかをチェックします。点字てんじは音おんで表現ひょうげんする文字もじであるため、地名ちめいの読よみ方かたや専門用語せんもんようごの意味いみを確認かくにんするのに、インターネットを使つかいます。その時ときは文字もじを読よみ上あげてくれるソフトが活躍かつやくします。

 久部ひさべさんは、家族かぞくにパスワードを教おしえるとき、点字てんじを使つかっているそうです。「暗号あんごうみたいで面白おもしろいでしょ」と笑わらいます。久部ひさべさんは「ぜひ、目めが見みえる人ひとも、点字てんじに興味きょうみを持もってほしいです。目めで読よんだり書かいたりすることができれば、一ひとつ別べつの文字もじを覚おぼえることができますよ」と話はなしていました。

 身近みぢかに点字てんじはある?

 久部ひさべさんは視覚障害しかくしょうがいのことを知しってもらおうと、小学校しょうがっこうで講演こうえんもしています。小学生しょうがくせいに「どこで点字てんじを見みたことがありますか」と質問しつもんすると、かつては駅えきの券売機けんばいきが多おおく挙あがりました。最近さいきんはエレベーターや、駅えきの階段かいだんの手てすりと答こたえる子こたちが多おおいそうです。

 私わたし(記者きしゃ)も改あらためて、点字てんじを探さがしてみました。毎日新聞まいにちしんぶんの東京本社とうきょうほんしゃがあるパレスサイドビルには、エレベーターの階数かいすうなどを示しめす点字てんじがついているものがありました。トイレの水みずを流ながすボタンにも点字てんじがついていました。

 また点字てんじは、家電かでんのボタンをはじめ、大人おとなが飲のむアルコール飲料いんりょうの飲のみ口ぐちの横よこには「おさけ」と打うってあります。誤あやまって、視覚障害しかくしょうがいのある子こどもが飲のむことがないように、注意ちゅういを呼よびかける意味いみもあります。

 公共施設こうきょうしせつには、例たとえばトイレがどういう配置はいちになっているかを点字てんじや点図てんず(点てんを使つかった図ず)で示しめすような案内板あんないばんなども設置せっちされています。皆みなさんのそばにもあちらこちらにあります。ぜひ、楽たのしみながら探さがしてみてください。

エレベーターの階数を知らせる数字のボタンの横には数字を示した点字が付けられていました=東京都千代田区一ツ橋のパレスサイドビルで

(2025年ねん5月がつ14日にち 毎日小学生新聞まいにちしょうがくせいしんぶんより)

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