関東大震災で破壊され、機能を失った首都圏で被害が特に大きかった東京や横浜の復興は、国が中心になって進めました。火災で焼失した約4500万平方メートルのうち約7割の土地を区画整理し、道路や橋、学校などの公共施設を整備して新しい時代の街並みをつくりました。(「Newsがわかる2023年9月号」より)
近代都市のプランナー
後藤新平
首都・東京の復興計画をリードしたのは、国の事業を行う帝都復興院総裁になった後藤新平です。
地方行政や建設、衛生などを担当する内務大臣でもあった後藤は東京を大きくつくり変える計画を立てましたが、焼失した土地を国が全部買い上げる案などはお金がかかりすぎるとして実現しませんでした。復興事業の規模は小さくなったものの、東京が近代都市に生まれ変わる道筋を作りました。
帝都復興院総裁を務めた後藤新平