日本国憲法を味方にする【月刊Newsがわかる4月号】

防災食のアルファ化米、 水だけで調理できるのはなぜ?【疑問氷解】

Q:防災食のアルファ化米を食べました。水だけで調理できるのはなぜですか。(大阪市、小6)

吸水しやすい状態保ったままで乾燥

 A アルファ化米とは、水やお湯を注ぐだけで、炊きたてのようなご飯になる米のことです。電気やガスを使わずに食べられ、長期保存できるので、災害時の非常食として使われています。

 アルファ化米を製造・販売する尾西食品(東京都港区)の栗山崇生さんに聞きました。

 アルファ化米のアルファとは、米の中にあるデンプンの状態を表したものです。生の米を拡大して見ると、デンプンの分子がすき間なく詰まった状態です。これをβ(ベータ)―デンプンと言います。このままでは食べにくく消化しにくいのですが、水と熱を加えると、デンプン分子の間にすき間ができ、水が入り込むことで、おいしく消化のよいご飯の状態になります。この時のデンプンの状態をα(アルファ)―デンプンといいます。α―デンプンは冷えるとまたすき間のないβ―デンプンに戻ってしまいます。炊きたてのご飯を放置しておくと、硬くなってしまうのは、α―デンプンがβ―デンプンに戻ってしまうためです。

 ところがα―デンプンは、水分を抜くとβ―デンプンに戻らなくなる性質があります。アルファ化米は、ご飯を炊いたらすぐに、100度以下の温かい風を60分間当て、米の水分量を10%まで減らし乾燥させます。こうすることで、デンプンの分子にすき間がある状態(α―デンプン)を保つことができます。

  水を入れる前のアルファ化米は、見た目は乾いたご飯粒のようですが、デンプン分子の間にすき間があり、水やお湯が入り込めるので、軟らかいご飯が出来上がります。【毎日小学生新聞編集部・田嶋夏希】

(毎日小学生新聞2019年3月5日掲載)

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