Q:防災食のアルファ化米を食べました。水だけで調理できるのはなぜですか。(大阪市、小6)
吸水しやすい状態保ったままで乾燥
A アルファ化米とは、水やお湯を注ぐだけで、炊きたてのようなご飯になる米のことです。電気やガスを使わずに食べられ、長期保存できるので、災害時の非常食として使われています。
アルファ化米を製造・販売する尾西食品(東京都港区)の栗山崇生さんに聞きました。
アルファ化米のアルファとは、米の中にあるデンプンの状態を表したものです。生の米を拡大して見ると、デンプンの分子がすき間なく詰まった状態です。これをβ(ベータ)―デンプンと言います。このままでは食べにくく消化しにくいのですが、水と熱を加えると、デンプン分子の間にすき間ができ、水が入り込むことで、おいしく消化のよいご飯の状態になります。この時のデンプンの状態をα(アルファ)―デンプンといいます。α―デンプンは冷えるとまたすき間のないβ―デンプンに戻ってしまいます。炊きたてのご飯を放置しておくと、硬くなってしまうのは、α―デンプンがβ―デンプンに戻ってしまうためです。
ところがα―デンプンは、水分を抜くとβ―デンプンに戻らなくなる性質があります。アルファ化米は、ご飯を炊いたらすぐに、100度以下の温かい風を60分間当て、米の水分量を10%まで減らし乾燥させます。こうすることで、デンプンの分子にすき間がある状態(α―デンプン)を保つことができます。
水を入れる前のアルファ化米は、見た目は乾いたご飯粒のようですが、デンプン分子の間にすき間があり、水やお湯が入り込めるので、軟らかいご飯が出来上がります。【毎日小学生新聞編集部・田嶋夏希】
(毎日小学生新聞2019年3月5日掲載)


★「疑問氷解」は毎日小学生新聞で毎週月曜日連載中!
ニュースがわかるオンラインの有料会員(プレミアムプラン・DXプラン)になると、最新号はもちろん、2019年5月号以降のバックナンバーが読み放題!
プログラミング、温暖化、プラごみ、SDGsなど役立つ内容が充実。学校での学習や、自由研究のアイデア、中学受験に出る時事問題にも強くなります。
各プランの特徴、お申し込みは以下から!
