Q キリンはどうやって寝るの?
野生では立ったまま浅く眠る
A キリンは長い首を持ち、動物の中で一番背が高い生き物です。大人のキリンで背の高さは約6メートル、赤ちゃんでも約2メートルもあります。そんなキリンはどうやって寝るのでしょう。
野生のキリンはアフリカのサバンナや林にすんでいます。サバンナで、キリンは立ったままで寝ます。周りにたくさんいる敵に襲われないようにするためです。寝るといっても、実はほとんど寝ておらず、樹木に体をもたれかけて休んでいるという方が正しいようです。
動物園にいるキリンはどうでしょう。動物園のキリンは周りに敵がいないので、安心して地面に座って寝ます。長い首を腰の方に向けて、頭を腰に乗せて眠ります。ただ、キリンはもともと臆病な性質なので、常に周りを警戒し、いつでも立てるよう浅く寝ています。野生のキリンも、安全な場所では子どもは座って寝ます。
キリンの首は長いので、首を地面に投げ出して寝たりすれば、起き上がれなくなってしまいます。このため、いつでも立てるようにしなければいけないのです。
動物園で寝るとはいえ、キリンの平均睡眠時間は2時間ほどです。短い時は10分ぐらいしか寝ません。いつ襲ってくるかわからない敵を警戒しているうちに、睡眠時間が短くても平気な体になったといわれています。
ちなみに、キリンが寝ている姿はなかなか見られないそうです。キリンをはじめ、コアラやシマリス、コウモリなど、いろんな動物がどうやって寝るのかが描かれている「どうやってねるのかな」(福音館書店)という絵本が出ていますよ。読んでみるといいかもしれませんね。【毎日小学生新聞編集部】
(毎日小学生新聞2013年2月20日掲載)

マーチソン・フォールズ国立公園に生息するキリンの群れ=ウガンダで2024年10月、滝川大貴撮影
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