横綱になるには【大相撲中継キッズ】

「横綱」っていったい何なの?

国技と言われ、日本の伝統文化でもある相撲。1500年以上前から続く相撲の魅力や素朴な疑問を、「大相撲中継」の編集長である北出幸一さんが答えてくれる「教えて編集長!」。今回のキーワードは「横綱」です。

Q 編集長、横綱はどうやって決めるの?

A 横綱は力士の最高の位なんだ。それだけに横綱を決めるためにはいくつもの条件を満たさなければいけないんだ。日本相撲協会の横綱審議委員会という組織が、横綱を推薦する決まりをまとめているよ。それによると「品格・力量が抜群であること」「大関で2場所連続優勝、またはこれに準ずる好成績を挙げる」が条件となっているんだ。本場所後の横綱審議委員会でふさわしいと決めると、そのあとの番付編成会議と理事会で横綱昇進を正式に決めるんだ。会議で決まったことを横綱になる力士と師匠に伝える伝達式が行われて、決定を聞いた力士が横綱になる決意を述べるんだ。稀勢の里が昇進したときの様子を覚えている人も多いよね。

Q 横綱はいつごろからいて、これまでに何人いるの?

A いまから230年前、江戸時代の寛政元(1789)年に、谷風と小野川という横綱が土俵入りをしたという記録が残っているので、それが最初かな。当時は大関が力士の最高の位で、横綱は儀式を行う者の呼び名だったんだよ。初めて番付に横綱が載ったのは明治23(1890)年の西ノ海からなんだ。横綱が何人いるかというと、初代の明石志賀之助から稀勢の里まで全部で72人なんだ。でも初代と2代の綾川五郎次は謎が多くて、本当はいなかったのではないかと言われることもあるんだ。

Q 横綱になるときにはどんなことをするの?

A 横綱というのは力士の最高位を指す言葉でもあり、その力士が締めることができる綱のことも意味しているんだ。まず伝達式の翌日には横綱の綱打ちが行われるんだ。土俵入りの型を雲龍型(うんりゅうがた)にするか不知火型(しらぬいがた)にするかを決めて綱を打って、横綱経験者の親方の指導で土俵入りの稽古をするんだ。伝達式の2日後に、東京の明治神宮で横綱推挙式が行われ、推挙状と横綱が授与されるよ。続いて横綱になって初めての奉納土俵入りが行われ、大勢の人たちが新横綱の晴れ姿を見ようと詰めかけるんだ。

Q 編集長、横綱から陥落することはあるの?

A 大関は2場所続けて負け越すと関脇に陥落するんだ。でも横綱は何場所負け越しても大関への陥落はないんだ。あるのは引退だけだよ。成績不振で横綱を返上したいと言った人や、横綱で初めて負け越して引退を申し出た人もいたんだが、認められなかったんだ。稀勢の里はケガをして、平成29年の夏場所から8場所続けて休場して、成績が振るわず翌年には引退を表明したよ。

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