新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
東南アジア諸国連合(ASEAN)は、東南アジア10カ国による地域経済統合体だ。1967年に5カ国でスタートした。2022年の域内名目国内総生産(GDP)は3兆6223億ドルで、欧州連合(EU)には及ばないものの、日本(約4兆ドル)に近づく。人口は約6億8000万人で、今後の成長が期待される。このため、日本をはじめ各国の企業が進出している。
一方、加盟国の中には政情が不安定な国も複数ある。例えばミャンマーでは2021年、国軍がクーデターを起こし、事実上の国のトップである国家顧問を務めていたアウンサンスーチー氏を拘束。2022年までに計33年の刑期を言い渡した。国軍は民主派への弾圧を強めており、ASEANによる介入も進展していない(2024年1月現在)。軍の弾圧による少数派のイスラム教徒ロヒンギャの難民問題も続いている。
中国やロシアとの距離感も、加盟国間で温度差がある。
中国を巡っては、南シナ海問題で対立するベトナムなどが激しい姿勢を示す一方、カンボジアなどは経済的に大きく依存する。また、歴史的にロシアと近い ベトナムやラオスはウクライナ問題を巡り、国連総会でロシア軍の即時撤退を求める決議案の採択を棄権するなど、やはりロシア寄りの立場をとる。大国のはざまでどのように結束を維持していくかが、大きな課題だ。
(2024年版ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)」より)
次回は2月26日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
「ニュース検定」は1級~5級まで6段階あります。1・2・準2級は大学生・一般が主な対象ですが、もちろん中高生でも受検できます。
『ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「平和な世界どうやって」など27のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。
検定の出題は、50分で各級45問。1級は四肢択一(選択肢から一つを選ぶ方式)と記述で、2・準2級はすべて四肢択一。2~5級の検定問題の約6割は、公式テキスト・問題集から出題されます。
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