新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
政府は防衛力強化のため「反撃能力」を保有する方針を掲げている。
反撃能力とは、相手国のミサイル発射拠点などをたたく能力のことで、「敵基地攻撃能力」とも呼ばれる。敵基地攻撃について歴代内閣は、攻撃を防ぐため他に手段がない場合に限り、日本国憲法上許される、との立場を取ってきた。ただし実際には、そのために必要な装備は保有してこなかった。日米安全保障条約の下、敵基地攻撃は米軍の打撃力に委ね、自衛隊は日本の防衛に徹するという役割分担をしてきたためだ。したがって日本のミサイル防衛は従来、発射後のミサイルを撃ち落とす態勢にとどまっていた。
しかし、近年は北朝鮮や中国のミサイル技術が向上。ミサイルが同時に多数発射されたり、変則軌道や極超音速(音速の5倍以上)で飛ぶミサイルが発射されたりした場合は、迎撃が困難と指摘されている。
日本は憲法に基づいて、相手から武力攻撃を受けた時に初めて必要最小限度の防衛力を行使する「専守防衛」に徹し、他国に脅威を与える軍事大国にならないことを基本理念としてきた。反撃能力の保有は専守防衛の形骸化を招くとの指摘もある。
(2024年版ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)」より)
次回は2月12日に配信予定です。
書影をクリックすると本の通販サイト「Amazon」のサイトにジャンプします
ニュース検定とは?
「ニュース検定」は1級~5級まで6段階あります。1・2・準2級は大学生・一般が主な対象ですが、もちろん中高生でも受検できます。
『ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「平和な世界どうやって」など27のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。
検定の出題は、50分で各級45問。1級は四肢択一(選択肢から一つを選ぶ方式)と記述で、2・準2級はすべて四肢択一。2~5級の検定問題の約6割は、公式テキスト・問題集から出題されます。
次回の検定はいつなの?
「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。
ニュース検定の問題に挑戦してみよう!
公式サイトで模擬問題や過去問題を公開しています。力試しをしてみましょう。