本誌巻頭特集では、パッケージの役割や機能、その進化について学びましたね。ここでは日本の「包む文化」をピックアップして、ノーマ先生と一緒に考えを広げてみましょう。
Bさん:パッケージって情報の宝庫だね!!それに日本のお菓子や食品はとっても開けやすい。お土産でもらったアメリカのお菓子は開けづらくてハサミを使ったよ
Aさん:映画で見たんだけど、アメリカではプレゼントを開ける時、包装紙をビリビリッて破いちゃうんだよね。パッケージが開けにくいのと関係あるのかな?
Cさん:それは個人差じゃない? 私の友だちのアメリカ人はていねいに開けるよ。あと日本のポチ袋やご祝儀袋を見て、きれいですてきっ てお土産に買っていた
ノーマ先生:なるほど~。プレゼントの開け方は人それぞれとしても、「モノを包む文化」は国によって違っていそうだね。例えば欧米には、チップの習慣はあっても、お年玉みたいに現金そのものをプレゼントする風習はないから、お金を包むためのラッピングが珍しいのかもしれない。みんなは、プレゼントやお年玉をむき出しで手渡さないのはなぜだと思う?
Aさん:お年玉は誰にいくら渡したか見えちゃったら、金額に差があった時にケンカになるからじゃない?お年玉袋はあった方がいいと思う!
Bさん:あはは。確かに!だけど、プレゼントの包装はシンプルにしたほうがエコかもね。パッケージがきれいだったら、包まないで 渡すのもありだと思う
Cさん:私はプレゼントを開ける瞬間のワクワクする気持ちとか、相手の好みを考えながらラッピングを選ぶ気持ちは、これから も大事にしたいなあ
ノーマ先生からのひとこと:そうだね。機能だけを考えれば、モノを渡す時に包む必要はないけれど、手間をかけてわざわざ包むのは、敬意や好意を示したいからだよね。だけど、どうして包むことが相手を大切に思うことにつながるんだろう。みんなは何をどう包んで、どんなふうに開けているのかな。クリスマスやお正月の機会に考えてみるといいと思う。日本の「包む文化」は奥が深そうだね。
協力/日能研 イラスト/しばさきとしえ