新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
2023年5月に広島市で開催された主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)の首脳宣言には、中国との関係について「デリスキング(リスクの低減)」というキーワードが用いられた。
それまで唱えられていた「デカップリング(切り離し)」は、経済分野で中国と決別することを意味していた。これに対してデリスキングは、気候変動問題での協調や通常の経済活動の維持など、安全保障に関わらない分野では安定した関係を保ちつつ、中国への過度な経済的依存度を下げることを目指したものだ。G7各国の中国に対する姿勢が変化しているといえる。
デリスニングということは元々、欧州で繰り返し使われてきた。今回の首脳宣言に反映された背景には、世界経済の成長が鈍化する中、世界2位の経済大国である中国を無視できないという事情がある。
だが、半導体の製造といった軍事技術も関わる「経済安全保障」の領域では、G7と中国が歩み寄る兆しは見えない。
(「2024年版ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)」より)
次回は11月29日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
「ニュース検定」は1級~5級まで6段階あります。1・2・準2級は大学生・一般が主な対象ですが、もちろん中高生でも受検できます。
『ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「平和な世界どうやって」など27のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。
検定の出題は、50分で各級45問。1級は四肢択一(選択肢から一つを選ぶ方式)と記述で、2・準2級はすべて四肢択一。2~5級の検定問題の約6割は、公式テキスト・問題集から出題されます。
次回の検定はいつなの?
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