Q 手にできる「タコ」と「マメ」の違いは何?(東京都練馬区、小2)
マメは水膨れ、タコは厚い角質
A 野球のバットやテニスのラケットを握っていると、手にタコやマメができて、痛くなることがあります。自治医科大学付属さいたま医療センター皮膚科講師の川瀬正昭さんに聞きました。
皮膚の一番外側には角質層と呼ばれる硬い層があって、外からの刺激から体を守っています。その下に表皮、真皮があります。
タコもマメも、皮膚の1か所に刺激や力が加わることでできます。短期間の刺激で体内の水分が集まって水膨れになったものがマメです。新しい靴やサイズの合わない靴をはいた時にできる靴ずれもマメです。刺激が繰り返されて、角質層が厚く硬くなって盛り上がったものがタコです。タコは、皮膚を守ろうとする防御反応でできます。
タコは、生活習慣や癖でできるものもあります。ペンを持つとペンが当たる指にできる「ペンダコ」や、長時間正座をすると足のくるぶしにできる「座りダコ」です。
タコと似たものに、足の裏や指の付け根にできる「ウオノメ」があります。ウオノメは角質が芯のようになって、真皮にくさび状に食い込みます。直径5~7ミリメートルで、中心に魚の目のような芯が見えます。歩いたり圧迫したりすると、激しい痛みがあります。
ばい菌に注意
マメは、消毒した針を刺して水を出すと痛みが和らぐこともありますが、触らない方がいい場合もあります。タコは、硬くなった角質層を削ることもできますが、どちらもばい菌が入らないように気をつけましょう。痛みや赤みがある場合は、皮膚科を受診してください。
手袋やテーピングをしたり、靴ずれ防止のパッドを靴に貼ったりすると、マメやタコができにくくなります。
【毎日小学生新聞編集部】
(「疑問氷解 Vol.6(毎日小学生新聞)」より)