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【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

鉛筆の芯はどうやって入れるの?【疑問氷解】

Q 鉛筆の芯は、どのように木の中に入れているのですか。(大阪府堺市、小6)

2本の木に挟んで入れます

 A 鉛筆の芯は、木の中心にすき間なく収まっていますね。どのように作っているのでしょう。三菱鉛筆株式会社の担当者に、鉛筆ができるまでの過程を教えてもらいました。

 鉛筆の芯は、黒鉛と粘土を混ぜ合わせて作ります。まだ柔らかいうちに芯の太さと同じ棒状にして、約20センチメートルに切りそろえます。これを乾燥させて、1000度以上の炉で焼き固め、ゆっくりと冷ますと、芯のできあがりです。

 芯の周りを囲む木を作ります。厚さ5ミリメートルの長方形の板の片面に、縦に等間隔で溝を入れます(図1)。同じ形状の板を複数用意します。

 一枚の板の溝に接着剤をぬり、その上に芯を置きます。さらに、もう一枚の板を溝がぴったり合うように上から重ねて、貼り合わせます(図2)。その板の上面と下面を、芯を中心にして丸い形や六角形に削ります(図3)。この後、1本ずつ切り離して表面に色をぬり、両端をきれいに切りそろえ、表面に文字を入れたら、おなじみの鉛筆の完成です。

 ちなみに、芯は粘土の割合が少ないほど、柔らかくて濃い鉛筆になります。濃さは鉛筆の表面にH、B、Fの記号で表しています。「HはHARD、BはBLACK(黒い)の略で、Hの前の数字が大きいほどかたくて色が薄い鉛筆、Bの前の数字が大きいほど、柔らかくて濃い鉛筆です。FはFIRMの意味で、HとBの中間のかたさです」(同社の担当者)。例えば、濃い方から順番に、2B、B、HB、F、H、2Hとなります。

 同社の製品では、10Hから10Bまで22種類があるそうです。【毎日小学生新聞編集部】

              (「疑問氷解 Vol.8(毎日小学生新聞)」より)