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【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

手がじーんとするのは?【疑問氷解】

Q ひじをぶつけると手はぶつけていないのに、手が「じーん」としびれるのはどうしてですか? (埼玉県さいたま市・小6)

神経に近いところにぶつかるから

 A 小指の先までビリビリくる、あのなんとも言えないしびれですね。人間の体には皮膚の感覚を伝えたり、手足を運動させる神経がはりめぐらされています。

 指の感覚をつかさどる神経には正中神経、とう骨神経、尺骨(しゃっこつ)神経があります。そのうち小指側の感覚と運動にかかわるのが尺骨神経です。

 ひじを曲げると内側に出っ張った骨(尺骨)があります。尺骨にひっかかるように小指へ向かって、尺骨神経が通っています。神経は基本的に筋肉でおおわれていますが、「尺骨神経はひじの部分だけ浅いところを通っています。そのため衝撃を受けると、小指までしびれるのです」と神奈川県立こども医療センター(神奈川県横浜市)副院長で、整形外科部長の町田治郎医師は説明してくれました。

 ちなみに、すねを打った時の痛みも耐えがたいものがあります。鎌倉時代の豪傑で知られる弁慶(源義経)の従者ですら痛がって泣くことから「弁慶の泣き所」と言われています。

 すねは、けい骨という骨があり、外側につま先を動かすための前けい骨筋が、内側にはひふく筋があります。しかし、触ってみると分かりますが、けい骨のすぐ内側には筋肉がありません。けい骨は、神経がたくさんある骨膜でおおわれています。骨が筋肉でおおわれていないため、すねを打つと涙が出るほどの痛みを感じるのです。

 ぶつけた時はタオルなどで冷やします。歩けないほど痛みがひどい場合は、病院へ行(い)きましょう。【毎日小学生新聞編集部】

             (「疑問氷解 Vol.9(毎日小学生新聞)」より)