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塩を水に入れると、なぜ物が浮く?【疑問氷解】

Q なぜ、塩を水に入れると物は浮くのですか?(三重県伊勢市・中1)

水が重くなり、浮く力が大きくなる

 A 「死海」という湖を知っていますか? ヨルダンとイスラエルの国境にあるこの湖は、塩分をたくさん(濃度約25%)含んでいるため、人が簡単に浮くことができます=写真下。プールではこんなふうに浮くことはできないのに、塩水には確かに物を浮かせる力があるようですね。

 日本科学未来館の科学コミュニケーター・雨宮崇さんが、実験をして説明してくれました。「物がある液体に浮くかどうかは、その物が持つ『沈む力』と、『浮く力』のバランスで決まります。『沈む力』は物の重さと同じで、『浮く力』はその物が入ることによって押しのけた液体の重さと同じです」。

 水をなみなみ注いだビーカーに、重さ51グラムの卵を入れると、卵は沈み、ビーカーから水があふれました。このあふれた水は重さを量ると39グラムでした。卵が持つ51グラムの「沈む力」と、39グラム(=卵が押しのけた水の重さ)の「浮く力」では「沈む力」の方が大きいので、卵は沈みました=写真下(1)。

 今度は塩を溶かした水に、同じ卵を入れました。卵は一度沈み、今度は水の表面近くで浮きました。ビーカーからあふれた塩水の重さを量ると、51グラムでした。同じ卵を入れたので、押しのけた水の量は一緒ですが、塩が混ざっているので水より重くなりますね。「沈む力」と「浮く力」が等しいので、卵は水に浮いています=写真下(2)。

 ちなみにお風呂で死海を再現することはできるのでしょうか? 幅50センチメートル、長さ100センチメートルの浴槽に34センチメートルの高さまで水を入れると、約170リットルになります。この水を25%の濃度の塩水にするには、計算上56キログラムもの塩が必要になります。

                 【毎日小学生新聞編集部・田嶋夏希】                    

             (「疑問氷解 Vol.11(毎日小学生新聞)」より)