注目キーワード
  1. 中学受験
  2. 社会
  3. イベント
  4. SDGs
【ニュースがわかる2024年6月号】巻頭特集は地震大国ニッポン 被害を減らすために

「平熱」は何度までを言うのですか?【疑問氷解】

Q 体温の「平熱」は何度までを言うのですか?(東京都北区、小3)

36度台後半 個人や時間で差

 A 体温を測って「平熱」の範囲か迷う時がありますね。高めだと「微熱かな」と心配にもなります。

 日本では10~50歳の男女約3000人を対象に1957年東京大学がまとめた調査が有名です。高齢者と子どもなどでちがいもありますが、平均36.89度で、それより0.34度高いか低いかの範囲に7割の人が含まれていたといいます。体温計を製造・販売するテルモ株式会社(東京都渋谷区)によると、今でも参考にされることが多いそうです。

 ただ、これは全体の平均。個人差もあるので、ふだんから自分の体温の幅を知っておくことが大切といいます。体温は時間帯、運動、気温、感情の変化などでも変わります。寝ている間は低めで、朝起きて食事をとり、活動を始めると上昇します。夕方くらいに一番高く、夜眠るころに向けて下がっていきます。

 1日の変化の幅は0.6~0.8度と言われますが、夜更かしなどでよく眠れないと体温がしっかり下がらず、幅が小さくなります。そんな時はぼうっとして運動や勉強にも力を発揮できず、体調も崩しがちです。食事や運動、睡眠時間に注意し、変化のリズムを保つことが大切です。

 自分の体温を知るには1日4回測ってみることです。朝起きたとき▽昼食前(午前10~12時ごろ)▽夕食前(午後4~6時ごろ)▽眠る前――の4回です。

 体温計を正しく使うことも大切。脇の下のくぼみ部分に、斜め上に向けて差し込むように当て、腕を体につけ脇を閉じます。食事や運動の直後は避けます。

 昔の体温計は、脇の下で実際に温まるのを待つ測温式体温計でしたが、今は、たくさんのデータを元に温度の上昇を予測する予測式体温計が一般的です。【大和田香織】

 

              (「疑問氷解Vol.11(毎日小学生新聞)」より)