10代のうちに強くする! 骨のチカラ【月刊ニュースがわかる5月号】

アイスクリームとソフトクリームのちがいは?【疑問氷解】

Q ソフトクリームとアイスクリームのちがいは何ですか?(東京都台東区、小3)

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作りたては「ソフトクリーム」

 A コーンスタイルのソフトクリームが初めて売られたのは1951(昭和26)年7月3日、明治神宮外苑(東京都新宿区)でアメリカの人たちが主催したお祭りの時です。その後、貿易をする会社の日世が同年から国内で販売を始めました。この時、創業者の田中穣治さんはアイスクリームとちがい、やわらかくて口溶けがなめらかなので「ソフトクリーム」と名づけました。

 日本ソフトクリーム協議会事務局の松島寛明さんは「アイスクリームのできたてがソフトクリーム。そのままでは溶けやすいので配送しやすいように、氷点下20度くらいまで冷やしたのがアイスクリームです」と説明します。温度の差で食感が変わるのです。

 アイスクリームは氷点下25~30度で保管し、店では氷点下18度以下で売ります。ソフトクリームは氷点下5~7度です。

 厳密な分け方では、アイスクリームは牛乳などの乳製品を中心に糖分▽油分▽乳化剤▽フレーバー(香りや風味)などの原料を冷やしながらクリーム状になるまで混ぜて凍らせたもので、乳成分の量によって「アイスクリーム(乳固形分15%以上うち乳脂肪分8%以上)」「アイスミルク(乳固形分10%以上うち乳脂肪分3%以上)」「ラクトアイス(乳固形分3%以上)」と区別されます。乳成分が3%より低い、かき氷、アイスキャンディー、シャーベット、ジェラートなどは氷菓といいます。

 旧約聖書にアイスクリームの原形となるものが出てきます。さらにローマの皇帝が氷雪にミルクなどをかけて食べたという話や、中国ではもっと古くから作られていたともいわれます。ミルクを凍らせた「ミルクアイス」を中国の宮廷で食べた商人マルコ・ポーロ(1254~1324年)が1295年にベネチアに帰り、その作り方を伝え「東方見聞録」にも記されました。それがヨーロッパで広がって、江戸時代末期には日本にまで伝わりました。【大熊真里子】

イチゴのアイスクリーム

                     (「疑問氷解Vol.11」より)