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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

納豆のネバネバの正体は?

納豆は、煮た大豆を納豆菌によって発酵(はっこう)させた食品です。

「発酵」は「くさらせること」だと思う人がいるかもしれませんが、それは違います。「発酵」とは、「菌などの微生物の力を借りて、人が食べておいしいと思う状態に変化させること」です。納豆の場合は、微生物である納豆菌が、大豆に含まれるタンパク質を分解して、ネバネバやうまみのもとになる「グルタミン酸」という成分を作り出しています。独特のにおいやネバネバは、納豆菌の働きによって生まれたもので、それが“おいしさのもと”だったのですね。

大豆には、もともと体に良い栄養素がたくさん含まれており、それを納豆にすることで、煮豆の時にはなかった栄養素が生まれてさらに栄養価が高まります。納豆が「スーパーフード」といわれるのは、ビタミンC以外のほとんどの栄養素が含まれているからです。また、納豆菌は胃酸に強く、食べてからも体の中で生きのびることができ、腸の中の環境を整える働きもあります。

タレをかけて食べるほかにも、ネギやゴマ、卵黄、しらす、オクラ、ノリ、大根おろしなど、好みの食べ物を混ぜるのもいいですね。組み合わせによっては栄養を効率よくとることができ、においやネバネバが気にならなくなるので、いろいろ試してみると発見がありそうです。

なお、発酵させて作った食品を「発酵食品」と言います。体に良くておいしい発酵食品は、納豆のほかにも、チーズやヨーグルト、みそ、しょうゆなどがあります。(編集部)