進路を見据えたセレクト科目と人間教育
同校のカリキュラムは必修科目とセレクト科目の組み合わせで、生徒たちは自分だけの時間割を作ることになる。特筆すべきはセレクト科目のユニークさだ。未来につながる生きた学びを保育系、フード・ファッション系、アート系、進学系、教養系の5つの分野から選択。学習の基礎を固める科目から専門的なものまで幅広く、外部専門家の授業や、大学や専門学校との連携授業も行なっている。「興味を持てるセレクト科目が、学校に行ってみようと思うきっかけになればいい」と三浦校長。
同校では生徒に高校卒業後の人生についても自分で考え、選択して歩んでほしいという強い思いがある。その第一歩として高1で自分は何が好きで、どういう道に進みたいのかを考え、そこから登校スタイル、セレクト科目を選んでいくのだ。また、セレクト科目は生徒たちの進学先の専攻につながることを考慮して選定されたものも多い。卒業後の進学先の学びを、高校時代に事前に経験することは安心感につながり、選んだ進路に生徒たちは迷いなく進むことができるという。部活動や生徒会、ボランティア活動のほか、文化祭、社会見学、校外宿泊研修、修学旅行などの行事も盛んで、ここでは登校スタイルの異なる生徒たちとも交流することができる。
さらに今年度からは前・後期の2学期制がスタートした。これはテストの回数を減らし、じっくり授業ができるようにするとともに、ロングスパンで生徒それぞれの学びを丁寧に評価したいという意図もある。「本校には体力的にも精神的にもケアが必要な生徒も在籍するため、画一的ではない、一人ひとりの生徒に合わせた対応はやはり大変な面もある。しかし、あえて通信制の本校を選んで着任された教員は、その点も理解し生徒に寄り添う高い志を持っている」と胸を張る。卒業式では毎年、生徒たちの成長を心から喜び涙する教員の姿がある。
最後に三浦校長は「中学時代につらい経験をした子どもたちは、優しく、相手を心から思いやることができる。入学時は厳しい状況であっても、必ず一人ひとりが輝ける何かを持っていることを忘れないでほしい」とその思いを語った。(文/松岡理恵)
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国内外大学合格実績(過去5年間)
聖心女子、日本、駒沢、東海、桜美林、女子美術、フェリス女学院、鶴見、神奈川、関東学院、大妻女子、東洋英和女学院、相模女子、横浜商科、横浜美術、和光、白百合女子、立正、田園調布学園、東京医療保健など
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