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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

【#地球塾2050】舞台は宇宙 「光」で未来をひらく

資源の枯渇や地球温暖化。急増する情報量と電力量。これまでの技術では地球の課題を解決できそうにありません。私たちの想像を超えた革新的技術で、新たな社会像を作りだそうとしているNTT宇宙環境エネルギー研究所の取り組みについて、東京都港区立高松中学校の2・3年生24人が学びました。【大谷麻由美】

 地球温暖化や気候変動などの課題解決には、限界を打破するイノベーションが必要です。

 NTT宇宙環境エネルギー研究所の前田裕二所長=写真上=がこのほど、「#地球塾2050」の講義で東京都港区立高松中学校の2、3年生24人にNTTグループの「IOWN(アイオン)構想」について語りました。同研究所が挑戦する舞台は、「宇宙」。それは、一見すると「夢のような話」に映ります。

 まずは、地球全体をカバーし、宇宙までぐるりとつながる「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」をつくります。数々の観測衛生を光と電波の無線通信で統合し、衛星が取得した膨大なデータは即座に分散処理され、必要な情報のみ地上に送信されるのです。使うエネルギーは宇宙空間で作った無尽蔵の「宇宙太陽光発電」


「月刊Newsがわかる 2022年7月号」より
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 生徒からは「SFみたい」との感想も出ましたが、このネットワークは2024年度に第一歩を踏み出し、宇宙太陽光発電は30年以降の実用化を目指しています。

 前田所長は、ドローン(無人機)に落雷させて重要な設備への落雷を防ぐと同時に、雷の電力を蓄える「雷制御・雷充電技術」も説明しました。災いを恵みに変える研究も実証実験が進んでいます。

④グループディスカッションする生徒ら
雷と台風について説明を受ける生徒ら

雷と台風について説明を受ける生徒ら

 革新的技術を支えるのは、NTTグループが発明した「光トランジスタ」です。光と電子の技術の融合で消費電力を94%削減しました。30年にはネットワークから端末まで全体の消費電力を現在の100分の1に。

 圧倒的な低消費電力化と情報処理の超高速化が実現することにより、「サイバー空間であらゆる未来予測もできる。地球規模の社会課題の解決は可能だ」と前田所長。私たちは地球をデザインする手段を獲得できるかもしれません。

光と電子の技術の融合について説明を受ける生徒ら

 「#地球塾2050」の講義に参加した生徒たちからは「常識にとらわれない発想に驚きを覚えました」(丸山真生さん=3年)「自分たちが未来を作っていくのだと強く意識しました」(松原由悟さん=同)と、大きな刺激を受けたようです。【大谷麻由美】


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