ドイツ連邦議会(下院、定数630)は5月6日、2月の総選挙で最大勢力となったキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の首相候補、メルツCDU党首(69)を首相に選出しました。CDU・CSUと社会民主党(社民党)による、保守と革新の大連立政権が発足しました。(「Newsがわかる2025年7月号」より)
CDU出身の首相は、メルツさんのライバルだったメルケルさんの政権(2005〜2021年)以来です。
メルツさんは首相指名選挙で、1回目の投票では当選に必要な過半数(316票)に6票届きませんでした。第二次大戦後の首相指名選挙では初めてとなる異例なことでした。CDUなどが改めて支持を集めるようにして、2回目の投票で首相に選ばれました。
2月の総選挙の得票率は、CDU・CSUが28.6%でした。極端に保守的な考え方を持つ極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が20.8%で第2党に躍進。当時のショルツ首相が率いる社民党は16.4%で大敗しました。ドイツではナチス政権を生んだ反省から、外国人や移民などを差別する勢力への警戒感が強く、CDU・CSUは第2党になったAfDとの連立政権をつくりませんでした。
首相に選出され、笑顔を見せるメルツさん=ドイツ・ベルリンで5月6日、ロイター/共同
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ドイツ メルツ首相を選出
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